マッシュグループは今やファッション&ビューティの両分野で国内のリーディングカンパニーと言えるまでに成長したが、その原動力は「人」にある。企画や店頭で活躍する花形職種から縁の下の力持ちまで、社員22人の仕事を紹介する。本記事で登場するのは、ビューティ事業を引っ張るメイクアップアーティスト、バイヤー、企画、MDの4人。(この記事は「WWDJAPAN」2023年9月4日号からの抜粋です)
ビューティ企画
佐藤育実(さとう・いくみ)/マッシュビューティーラボ ブランド企画本部 ブランド企画1部 課長 プロフィール
卸売の化粧品メーカーに約10年勤めた後、2021年マッシュビューティーラボ入社。PBブランドのスキンケアやベースメイクアイテムなどの商品企画を中心に担当。 チームマネージャーとしてメンバーを束ねる PHOTO:MASASHI URA
素早く、泥くさく「世の中にないもの」を形にする
マッシュのPBブランド「セルヴォーク(CELVOKE)」や「エッフェ オーガニック(F ORGANICS)」などのスキンケアやベースメイクアイテムの商品企画を担当するのが、マッシュビューティーラボの佐藤育実ブランド企画1部課長だ。
前職は、ドラッグストアやバラエティーストアを取引先に持つ卸売の化粧品メーカーに約10年勤めた。主にマーケティングを担当していたが、商品企画にも携わるうち、「自分で作った商品を、卸売でなく直接お客さまに届けられたら」と思うようになり、転職を決めた。
週次の企画会議では、新商品のコンセプトの提案や商品のテクスチャー、香り、処方、デザインの方向性などについて納得がいくまで何度も話し合う。会議だけでは詰めきれず、企画室のデスクを行き来して、メンバーと細かくコミュニケーションを取り合う。「常に新しい提案でお客さまを飽きさせないよう、スピード感を持って新商品を作り続ける必要がある」。
新鮮なアイデアをすぐに形にするため、近藤広幸社長を交えてディスカッションする場面も多い。「まだ世の中にないものをイメージしてもらったり、魅力を説明したりして、納得してもらうのは大変」。商品企画には発想力だけでなく、イメージを言葉にして伝えるプレゼン能力も必要だ。佐藤さん主導で開発したクレンジング“カームブライトニング クレンジングオイル”(4180円)は、ベストコスメを12冠獲得したスターアイテムだ。「スキンケアアイテムは気に入れば何回もリピートして購入してもらえる。『セルヴォーク』のメイクと一緒に使ってほしいという気持ちで開発した」。
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