川崎市岡本太郎美術館(多摩区)で、神秘的な世界観が注目される現代アーティスト小松美羽(みわ)さん(37)の作品を紹介する企画展「小松美羽展 岡本太郎に挑む−霊性とマンダラ」が開かれている。観覧は予約制で八月二十八日まで。
小松さんが京都市の真言宗総本山教王護国寺(東寺)の依頼で、境内の食堂(じきどう)に約一カ月こもって制作した「ネクストマンダラ−大調和」=写真(上)はそのうちの一枚=が特別公開されている。東寺の「両界曼荼羅(まんだら)図」と同じ四メートル四方の大きな二枚の和紙に金箔(きんぱく)を貼り、その上に曼荼羅を描いた二幅一対の作品で、来年の真言宗立教開宗千二百年を記念して東寺に奉納される。
長野県出身の小松さんは、豊かな自然の中で生き物の生と死を間近で見てきた経験から、独自の死生観を形作ってきた。「神獣(しんじゅう)」や「守護獣」と呼ぶ幻想的な動物をモチーフに力強い表現力で作品を創作し、異彩を放っている。
展示室には岡本太郎のブロンズ作品「混沌(こんとん)」を中心に据え、小松さんの極彩色の絵画や立体作品など約百点を配置している。六月二十四日に内覧会があり、小松さんは「ここには尊敬する岡本太郎さんの思いやエネルギーが残っている。気ばらずに作品を見てください」とあいさつした。
内覧会前には同館のシンボルタワー「母の塔」の前でライブペインティングを披露。小松さんは炎天下、身長より大きな二枚のキャンバスにチューブから絵の具をしぼって塗りつけ、手指で線を描くなどエネルギッシュに動き、力感あふれる作品を完成させた=同(下)。
日時指定の観覧予約は同館ホームページから。当日枠も若干用意している。一般千円、高・大学生と六十五歳以上八百円、中学生以下無料。問い合わせは同館=電044(900)9898=へ。(阿部博行)
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