ロシアから侵攻を受けるウクライナの芸術家5人の作品展「With Peace」が、群馬県渋川市渋川のAisギャラリーで開かれている。避難で制作もままならない状況下、首都キーウ(キエフ)から作品や現地の写真が届いた。侵攻を題材にした作品もあり、企画した同市出身の東京芸術大大学院生、福田周平さん(25)は「アーティストが表現するウクライナの現状を知ってほしい」と来場を呼びかけている。(池田知之)
展示しているのは、キーウ在住のセルヒィ・ポポフさん(44)ら同国ではよく知られた作家五人の現代美術作品など計約四十点。
ポポフさんは、黒い背景に赤や青に輝く光を撮った写真を展示。現地に残る戦車の砲身の中に光を通し、反対側からカメラで撮影したという。ポポフさんは飼い主を失った犬や猫の保護にも取り組み、傷付いた動物の写真も並ぶ。
会場の床には、美術展には似つかわしくない大きな酸素ボンベやペットボトル入り飲料水などもある。これらも作品の一部で、換気不十分ながら市民らが避難する防空壕(ごう)の様子を再現しようと、ポポフさんが伝えた指示通りに福田さんが制作した。
開催は福田さんの父で画家の篤夫さん(64)が二〇一九年、同国であった美術展でポポフさんと交流し、以降も連絡を取り合ったのが縁。福田さん親子でポポフさんらの支援を決めた。
周平さんは「作品には置かれている状況が表現されている。各作家が伝えたいものを感じてもらえれば」と話している。
入場無料。開場は二十五日までの金、土、日曜日の午後一〜六時。会場では、現地の芸術家への支援も募る。千円以上を寄付すると、ポポフさんらが作った同国旗をイメージしたはがきと缶バッジが贈られる。支援金は現金書留でも受け付ける。問い合わせは福田さん=電080(2085)0432=へ。
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