山陰両県在住のアーティスト3人の作品が、中国・上海市のギャラリーに展示されている。和を感じさせる作風や独創性が評価され、企画展に出展する全国の8人に選ばれた。松江の伝統和菓子の色を取り入れた作品もあり、3人は初となる海外の舞台を喜ぶとともに「山陰と新たな交流のきっかけになってほしい」と願う。
アートを通じた地域活動などに取り組む「山陰効果団地」のメンバーで、安達元紀さん(43)=松江市東出雲町錦新町5丁目、大櫃(おおびつ)孝之さん(45)=安来市東赤江町、河田広樹さん(38)=鳥取県日吉津村日吉津=の3人。
関西の業界関係者の目に留まり、2019年に出展の打診を受けた。作品づくりに取り掛かったデジタルアートの安達さんは、松江らしさを取り入れようとキャラクターの背景に代表的な和菓子「若草」をイメージした水玉模様の黄緑色を使用し、別の1点は同じく三大銘菓の「山川」をモチーフにしたピンク色に川の流れを白線で表現した。
1級左官技能士でもある大櫃さんは上海で縁起物とされるカニを、しっくいを用いたこて絵で立体的に制作。河田さんは25カ国語の「ありがとう」を筆文字アートで描いた。
企画展「日本心~和の心」は当初、20年3月の予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3回延期され、ようやく開催が決定。今月13日から20日までの会期で開かれている。
展示会場は上海のアートスポットとして知られる莫干山路50号(M50)にあり、世界的にも注目されるエリアで目の肥えたコレクターらが鑑賞している。
今回の8人の企画展は今後、タイや台湾での開催も計画され、作品は山陰から世界へと羽ばたく。山陰効果団地の代表を務める安達さんは「いつか僕らの作品をきっかけに、海外の人が山陰を訪れてくれたらとてもうれしい」と笑顔で語った。
(今井菜月)
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