【北京=三塚聖平】中国で11月1日、個人情報に特化した初の法律となる「個人情報保護法」が施行された。個人情報の海外持ち出しを厳しく制限するもので、中国で活動する外資系企業も対応を迫られている。習近平政権は、国家安全や国内産業の強化を狙いデータに関する統制を強めている。
同法は、一定数を超える個人情報を処理する企業に対し、中国で収集した個人情報の中国内での保存を義務付けた。国外に提供する場合には、当局による審査を必要とした。違反すれば、最大で5000万元(約8億9千万円)、または前年度の売上高の5%以下の罰金を科すと定めている。
米Appleは1日までに同法施行に関して「既に積極的に準備を行った」との声明を発表した。
習政権は、2017年に「サイバーセキュリティ法(インターネット安全法)」、21年9月に「データセキュリティ法(データ安全法)」をそれぞれ施行。今回の個人情報保護法を加えた3法で、中国のデータ関連法制の基本的な仕組みが整うと指摘される。
現在は、対立が続く米国を念頭に置いてデータ統制を急いでいる。中国の国家インターネット情報弁公室は10月29日、データの海外持ち出しに関する規制案を発表。10万人以上の個人情報を持ち出す際には事前の審査を義務付けた。9月上旬には、中国政府が滴滴出行(DiDi)など中国配車サービス大手を呼び出し、データに関する法律を順守するよう指導した。
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