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Saturday, December 19, 2020

週刊地震情報 2020.12.20 伊豆諸島・利島で18日(金)に震度5弱 震度3以上の地震が相次ぐ - ウェザーニュース

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2020/12/20 11:23 ウェザーニュース

この1週間で、国内で観測された地震回数は前週に比べると大幅に増加しました。震度3以上の地震は6回発生しています。全体的に太平洋側での地震が目立っている状況です。(12月14日~12月20日10時の集計)

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新島・神津島近海の地震

18日(金)18時09分頃、新島・神津島近海でマグニチュード5.0、深さ約11kmと推定される地震が発生し、震源に近い伊豆諸島・利島で最大震度の5弱を観測。そのほか新島で震度4、伊豆大島で震度3、横浜市や千葉県館山市などで震度2の揺れがありました。震度5弱以上の地震は今年6回目で、12月に入ってからは12日(土)の岩手県沖の地震に続く2回目です。(震源は発生当初、伊豆大島近海としていましたが、その後の精査により新島・神津島近海に変更されています)

気象庁は地震のメカニズムを北北西ー南南東方向に圧力軸を持つ、横ずれ型と解析しています。

周辺ではその後も有感地震が相次いで発生し、20時20分に震度3、20時36分に震度4、21時39分に震度3の揺れをいずれも利島で観測。19日(土)になり、震度3以上の地震は発生していないものの、有感地震の多い状況は継続しています。

伊豆諸島では過去にもいわゆる「群発地震」がしばしば発生しており、最近では、伊豆大島近海で2019年11月や2019年2月。新島・神津島近海で2018年4月に地震が多発しました。震源に近い島ではしばらくの間、強い揺れを伴う地震の可能性がありますので、注意が必要です。

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茨城県南部の地震

17日(木)16時42分頃、茨城県南部を震源とするマグニチュード4.6、深さ約45kmと推定される地震が発生しました。この地震で茨城県石岡市や坂東市などで震度4、茨城県、栃木県、埼玉県、千葉県にかけて震度3の揺れを観測しています。

今回の地震が発生した茨城県南部の深さ50km前後は、フィリピン海プレートと北米プレートの境界付近で、「地震の巣」とも呼べるような地震の多い領域です。茨城県南部を震源とする最大震度3以上の地震は今年になってからでも9回目になります。

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震源の浅い地震では震央から同心円状に揺れの強い地域が分布することが多いものの、深発地震では地震波が伝わりやすい太平洋プレートに沿って遠方の地域に揺れが伝わる「異常震域」と呼ばれる震度分布となることがあります。

今回の地震は、千島海溝から北西に向かって沈み込む太平洋プレートの深部で発生した地震とみられます。

太平洋プレートが深く沈み込んでいる場所では同様の深発地震がしばしば起き、数年に一度マグニチュード6以上の規模の地震も発生します。一方、一度の地震での余震がほとんどないことも特徴です。

前述した2013年にオホーツク海で発生したマグニチュード8.3の地震では、最大震度こそ3に留まったものの、震度1以上の揺れは九州まで到達しました。深発地震でも規模が大きくなると揺れの影響が出てきますので、油断が出来ません。

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しました。最も大きな地震は日本時間の16日(水)にフィリピン・ミンダナオ島の南で発生したマグニチュード6.1です。

フィリピン付近はフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界に位置し、日本と同様にプレート境界型の地震が多く発生します。今回の地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、プレート境界で起きる地震で良く見られるパターンです。

ミンダナオ島の南では今年に入ってからもマグニチュード6以上の地震が2月と3月に発生しており、2017年4月にはマグニチュード6.9の地震が起きています。震源が陸地に近い場合は強い揺れを伴い、規模が大きくなれば津波の発生リスクもあるエリアになります。

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トルコ西部からギリシャにかけてはユーラシアプレートとアフリカプレートに挟まれている領域です。ユーラシアプレートとアフリカプレートの間には、「アナトリアプレート」と呼ばれるマイクロプレートがあるとされ、これらのプレートの運動により、幾度となく大きな地震の被害に見舞われています。

今回の震源はアナトリアプレートの西側の領域にあたり、南北に引っ張られる動きをしていると考えられています。地震のメカニズムは南北方向に張力軸を持つ正断層型と解析され、考えられている動きと調和的です。2017年に同じトルコ西岸で発生したマグニチュード6.6の地震も正断層型と解析されています。

マグニチュード5を超えるような余震が発生しており、救出・復旧活動への影響やダメージを受けた建物の新たな倒壊などが心配されます。

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※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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