スマートフォンで撮影しSNS(会員制交流サイト)に投稿した写真から個人情報が流出する――。こんな危険性が若者を中心に高まっている。スマホのカメラが高画質になったことで、指紋などの生体情報が盗み取られたり、写真に写った瞳から最寄り駅が特定されプライバシーが侵害されたりするケースも。どんなリスクがあり、どう対策を講じるべきなのか。
トラブルの大半は中高生
「SNS上で知り合った男性が学校にまで連絡をしてきた」
2019年夏、インターネット上のトラブル相談を受け付ける「全国WEBカウンセリング協議会」(東京)に、中部地方に住む高校生の女子生徒からこんな相談が寄せられた。
同会によると、女子生徒は昨夏、制服姿の自撮り写真を複数枚Twitterに投稿。SNS上でコメントを書き込んだ男性と交流を続けていたが、執拗(しつよう)に連絡が来ることに恐怖を感じ、連絡を拒否した。すると、男性は投稿した写真の制服から学校を特定し、連絡してくる事態にまで発展した。
また19年9月、アイドル活動をする20代女性宅に侵入しわいせつな行為をしたとして、警視庁が強制わいせつ致傷容疑でファンの男を逮捕。20年2月に東京地裁で始まった公判で、男が女性のTwitter画像の瞳に映った景色や、生配信の動画などから最寄り駅や部屋を特定していたことが明らかになった。
同会カウンセラーの青山真理さん(48)によると、年間80件ほど寄せられるネットトラブルの相談のうち8割以上が中高生。「若者はSNSが生活の一部になっており、すぐに撮影した写真をSNSにアップする。そのため過去の投稿や知人の投稿画像から行動範囲が誰でも容易に特定できてしまう」とリスクを訴える。
容易に検索できる
SNSでは、どの程度生体情報が入手されてしまうのか。
「カメラに何げなくピースサインをするだけで指紋が出回ってしまう危険性がある」と話すのは、国立情報学研究所の越前功教授(48)だ。
16年に越前教授らはピースサインをした自撮り画像を使用して実験。拡大した写真に画像処理を施し、指紋を強調するなどした偽の指紋の指を使えば、指紋認証を突破できることが判明したという。
越前教授は「作業時間は1〜2時間程度。条件さえ整えば高度な技術を使わず誰でも簡単にできてしまう」と説明する。
近年は、スマホやPC、マンションのドアロック解除などで指紋認証の利用が広がっており、悪用されれば情報漏洩(ろうえい)の危険性も高まる。
越前教授は、指紋の“盗撮”を防ごうと、指の表面に張り付けることで別の指紋の特徴を作り出す疑似指紋シールの実用化に向けた研究を進行中。「生体情報は変えることができない。取られる前に自衛策を講じるべきだ」と強調する。
ITジャーナリストの高橋暁子さんも警鐘を鳴らす。「SNSで子供の写真を公開している保護者もいるが、入学式や入園式、文化祭などのハッシュタグは容易に検索できてしまうため注意が必要」。
SNSに写真を公開する際の注意点について、映り込んでいる背景に気を配る▽画像の解像度を下げたり、公開範囲を信頼できる友人のみに限定する▽リアルタイムに投稿すると空き巣などに狙われる可能性もあり、時間をおいて投稿する――などとしており、「それぞれが注意しながらSNSを利用してほしい」と呼びかけている。
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March 09, 2020 at 05:00AM
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ピースサインから指紋、瞳に写る最寄り駅 SNSから盗まれる個人情報 - ITmedia
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