ベネッセコーポレーション（岡山市）の顧客情報流出事件を巡り、個人情報の漏えいで精神的苦痛を受けたとして、顧客計６３０人が損害賠償を求めた２件の集団訴訟の控訴審で、東京高裁は２５日、計６２２人に１人あたり３３００円を支払うよう同社側に命じる判決を言い渡した。白石哲裁判長は「漏えいによって、顧客には不安や不快感といった精神的損害が生じた」と述べた。
判決などによると、同社のグループ会社に派遣されたシステム担当者（不正競争防止法違反で有罪確定）は２０１４年、ベネッセの顧客の名前や住所などの個人情報をコピーし、約１０００万件を名簿業者に売却。ベネッセは顧客らにおわびの文書を送付したが、補償は１人あたり５００円の金券配布にとどまっていた。
今回の２件の１審・東京地裁判決はそれぞれ、原告側の請求を棄却したり、グループ会社にのみ賠償を命じたりしていた。だが、高裁は「漏えいが起きることはベネッセも予見できた」と指摘。「ベネッセはグループ会社を適切に監督する義務に違反した」と判断した。
ベネッセ側は「判決内容を精査し、今後の対応を検討する」とコメントした。
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March 25, 2020 at 06:36PM
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ベネッセ情報流出、１人当たり３３００円支払い命令…東京高裁 - 読売新聞
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