ホワイトストーンギャラリー銀座新館では、高橋宣光による個展『The Frontier of Edge』を開催いたします。
「ふわりと巻き上がるスカート」に、『七年目の浮気』のマリリン・モンローの名シーンを重ねる人は多いだろう。地下鉄の逆風を受けて翻る真っ白なワンピース。しかし、高橋宣光のヴィジュアルには、女優のキメ顔も、分かりやすい色彩の切り替え効果もない。「市井のひと」を思わせるナチュラルな女性の表情、やわらかな色彩の乱舞は、遠近の境界もなく流れるようなマーブル模様と溶け合う。そこでは、映画のフルショットのような意識的断定は鳴りを潜め、観る者の想いも同一線上に受け止めながら、さまざまな要素が境界をぼかしつつ浮遊する。タイムレスな自由と軽やかさ。
「境界(edge)」こそ高橋宣光が現代の美人画に盛り込むキーワードだ。美の基準が多様化した今、あらゆる概念の対比が無効化している。均衡や不均衡、部分と全体、線と面、平面性と立体性、意識と無意識、直観と論理、西洋的な秩序と東洋的多視点感覚、足し算と引き算の美学、など―それらは背中合わせでありながら、互いに侵食し混ざり合う共犯関係にある。
新しさを追求する現代美術において、美人画が示唆しうるフロンティアはどこにあるのか。画家の制作姿勢それ自体が、絶え間ない「境界」の更新である。
一見「何でもあり」のグローバル時代に、類まれな感覚で掬い取られる美の遊戯と偶発的整合性。長いキャリアから生まれる、その絶妙な匙加減をぜひお確かめくださいませ。
- 作家プロフィール
東京都出身、美術大学卒業後渡米。ニューヨークのグラフィックデザイン会社に勤務する傍ら、有名写真事務所に所属する。
幼少期より独学でエアブラシの技法を学び、セル画のアニメーションを制作。歌麿や写楽の版画や仏像に影響を受けたという。帰国後、ニューヨークで体得した様々な写真技術を土台とし、レイヤーを使った独自の表現を続ける。近年では、人物の立体性とレイヤーがもたらす平面性が交錯した作品を制作している。人物の顔や体をモチーフに、影や色彩が自在に表現された作風が特徴。繰り返されるインプットとアウトプットには、過去・現在・未来へとヒエラルキーのように時間が連なる生命のありようが投影されている。
作家紹介はこちらから:
https://bit.ly/43CaVnw
- 展覧会情報
会期:2023年9月1日(金)〜-9月23(土)
会場:ホワイトストーンギャラリー銀座新館
営業時間:11:00 - 19:00
休館日:日曜 / 月曜
所在地:東京都中央区銀座 6-4-16
最新情報は展覧会詳細ページでご確認ください:
https://bit.ly/43BGgqf
- イベント
展覧会の開幕当日にオープニングレセプションを開催します。
詳細は後日、公式Instagramよりお知らせします。
来廊者特典
高橋宣光のホワイトストーンギャラリー銀座新館での初個展を記念して、来廊して頂いた方にサイン入りジクレーカットキャンバスを進呈いたします(サイズ、デザインをお選び頂けます。先着順)。公式Instagramのフォローをして頂いたお客様が対象となります。
Whitestone Gallery Official
https://www.instagram.com/whitestonegallery.official/
- ホワイトストーンギャラリーについて
銀座・軽井沢の国内店舗に加え、香港(アートの複合ビル HK H Queen's)と台北に拠点を構えています。2023年5月には中国・北京でのグランドオープンを果たし、秋の韓国・ソウルのオープンに加えて、10月にはシンガポールスペースのグランドオープンが決定しています。
社名: 株式会社ホワイトストーン
代表者: 代表取締役社長 白石幸栄
所在地: 〒104-0061 東京都中央区銀座 5-1-10
設立: 1967年
URL: https://www.whitestone-gallery.com/ja
Instagram: https://www.instagram.com/whitestonegallery.official/
からの記事と詳細 ( 境界を更新しつづける「美人画」の行方|高橋宣光個展『The Frontier of Edge』 - PR TIMES )
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