第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日・読売新聞~箱根・芦ノ湖217・1キロ)に出場する有力校の監督が語り合う「第98回箱根駅伝トークバトル」が10日、オンラインで開かれた。2年ぶりの王座を目指す青学大、前回2位の創価大、今季好調の順大、東京国際大、東洋大の監督が、急激にレベルアップする戦国駅伝への意気込みや戦略、育成への思いなどを熱くぶつけ合った。
――青学大は前回4位。今の状況は。
原 非常にいい仕上がりです。登録16人全員が1万メートル28分台で、これは箱根で過去最高。ですから、我々に力はある。力を結集して「パワフル大作戦」。パワフルな走りを箱根路で見せたいと思います。
――順大は着々と力をつけている印象があります。
長門 まだまだ力の差を感じているので、今回はチャレンジングな走りをしたいと思っています。
――榎木さん、前回はいい意味で驚かされました。
榎木 往路優勝があり、10区の途中まではトップ。私たちもビックリしました。
――東京国際大は出雲(※1)との2冠も見えます。
大志田 100%を選手が出し切れば、結果はついてくると思います。
――東洋大の手応えは。
酒井 今年はエース級の選手の故障が長く、苦しいシーズンでした。今は立て直しをやっています。
上田 青学大の1万メートル28分台16人には驚きました。27分台も全体で10人いる。高速化の波は著しい。
――今夏の東京五輪には箱根駅伝を走った10人が出場し、順大の三浦龍司選手(2年)は3000メートル障害で7位入賞しました。
長門 日本人がトラック種目で世界と戦える時が来たんだと本当に感動しました。これからも世界で戦える選手を育成していきたいと思いました。
上田 今の箱根駅伝は高速化に対応する育成ができています。指導者の献身的な指導、選手の意識変革があり、上昇気流になっていると思います。
――東洋大出身では服部勇馬選手(トヨタ自動車)がマラソン、相沢晃選手(旭化成)が1万メートルで五輪に出ました。
酒井 服部は学生時代から「五輪に出たいな」じゃなく、「勝負したい」と一歩踏み出していたことが大きかった。相沢は箱根の2区で1時間5分台(※2)を出し、「箱根駅伝から世界へ」を体現しなくては、という思いが東京へつながったと思います。
――その相沢選手と2区で名勝負(※3)をした東京国際大出身の伊藤達彦選手(ホンダ)も五輪の舞台を踏みました。
大志田 相沢君が五輪を目指していたことで、ライバルと意識していた伊藤を、導いてくれたんじゃないかと思います。
※1 出雲駅伝 10月10日の出雲全日本大学駅伝では、東京国際大が初出場初優勝を果たした。
※2 2区の1時間5分台 2020年の箱根駅伝2区で東洋大の相沢晃が1時間5分57秒の区間新をマーク。史上初めて1時間6分を切った。
※3 相沢と伊藤の名勝負 20年箱根駅伝2区で東洋大の相沢晃と東京国際大の伊藤達彦が5キロ過ぎから激しく競り合い、残り3キロ付近で相沢が伊藤を突き放した。相沢が区間新、伊藤も1時間6分18秒の好タイムで区間2位だった。
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