ハリウッドで30年にわたって特殊メーク、キャラクターデザイナーとして活躍する映画監督の片桐裕司(かたぎり・ひろし=49)氏が3日、フリーアナウンサー生島ヒロシ(70)が会長を務める「生島企画室」と業務提携することを発表した。

片桐氏は1972年(昭47)2月27日、東京生まれ。子供の時に見た映画「遊星からの物体 X」や「E.T.」、マイケル・ジャクソンのMV「スリラー」に衝撃を受け、特殊メークを学ぶため高校卒業後に18歳で渡米した。

「知り合いもいない、なんのあてもないのに、ともかくハリウッドに行きたいという思いだけでアメリカに行きました。実は飛行機に乗ったのも初めてでした」と振り返った。

独学で勉強しフリーランスで映画、テレビのキャラクター制作に参加。98年には日本でもおなじみのTVシリーズ「Xファイル」のメーキャップでエミー賞を受賞した。

99年には世界屈指の工房「スタン・ウィンストン・スタジオ」のメインアーティストに就任。スティーブン・スピルバーグやサム・ライミなどの著名監督の映画作品に参加。「A.I.」や「ジュラシックパーク3」「タイムマシン」「宇宙戦争」など数多くの作品に携わった。

13年3月からは、「日本の後進を育成したい」と帰国時にはキャラクターや人物造形の考え方、3次元の見方などを教えるため「片桐裕司彫刻セミナー」を全国で開催。19年には、特殊メーク、SFXを駆使した実写ホラー映画「GEHENNA(ゲヘナ)~死の生ける場所~」で映画監督デビューを果たしている。

同じ“ひろし”で、若き日に“片道切符で渡米”したのもダブる生島は「思い込んだら一直線のところが素晴らしい。一緒になって夢を実現できたらうれしい」と話している。