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Sunday, August 22, 2021

女性「催眠術にかかったみたいに…個人情報を伝えた」詐欺グループとのやり取り語る - 読売新聞

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 大阪府内で特殊詐欺の被害が昨年を上回るペースで推移している。手口の半数近くが医療費の還付などを装う「還付金詐欺」だ。寸前で被害を免れた八尾市の女性(77)が読売新聞の取材に応じ「落ち着いた口調に乗せられ、催眠術にかかったみたいに個人情報を伝えてしまった。自分は大丈夫と思っていたのに」と打ち明け、詐欺グループとのやり取りを語った。(中瀬有紀)

 「いつもお世話になっています。市役所の後期高齢の担当です」

 八尾市で1人暮らしをする自宅に、男から電話があったのは4月23日午前。「今までお医者さんにかかられていた件で、還付金が出ています」「2万円くらいありますよ」。年配の柔らかい声だった。2か月に1度、八尾市から医療費を知らせる通知が自宅に届いていた。通院しているのでもらえるのかと思い込んだ。

 約1時間後、今度は銀行員を名乗る男から電話があり「取引している銀行はどちらですか」「残高はいくらですか」と聞いてきた。少し違和感もあったが、丁寧な語り口を信じ、伝えてしまった。

 この男から「別の者がコンビニで待っているので向かってください」との指示を受け、通帳とキャッシュカード、保険証を持ってコンビニに向かった。到着後、顔見知りの市職員(52)に遭遇。経緯を話すと、不審に思った職員が市の担当課に電話し、うそが発覚した。女性は「詐欺の手口は知っていたのに、なぜだまされてしまったのか」と振り返った。

 被害を未然に防いだとして、八尾署は女性に感謝状を贈呈。同署の井上正和・生活安全課長は「電話で『還付金』『今日中』『ATM』という言葉が出たら、怪しいと思ってほしい」と話すが、詐欺グループの巧妙な話しぶりに冷静さを失い、だまされる人が多いという。対策として「知らない番号や非通知の電話には出ず、留守番電話を聞いた上で、必要ならかけ直してほしい」と強調している。

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