山野拓郎
6月29日から今月1日にかけ、沖縄県や東京都の伊豆諸島で線状降水帯が相次いで発生した。気象庁は今回、集中的な豪雨をもたらす線状降水帯の発生を伝える情報(顕著な大雨に関する情報)を初めて発表。大雨は週末にかけて関東や東海を中心に続き、北海道や東北、北陸から九州でも、局地的に雷雨がある見込みで、気象庁は警戒を呼びかけている。
線状降水帯は、激しい雨を降らせる積乱雲が次々とできて帯状に連なり、数時間にわたって同じ場所に豪雨をもたらす現象。気象庁によると、今回の線状降水帯は、停滞している梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で起きたとみられる。伊豆諸島北部の新島では、観測史上最多の3時間雨量となる137・0ミリを記録した。
線状降水帯が発生すると、命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まるため、気象庁は今年6月から、線状降水帯が発生したことを伝える情報を発表する方針にし、今回、初めて発生情報が発表された。
3時間雨量が100ミリ以上の場所が500平方キロメートル以上あるといった基準を超えると発表される。今回は、沖縄と伊豆諸島がこれに該当した。
ただ、梅雨の末期は線状降水帯が発生するしないにかかわらず、大きな被害をもたらす豪雨が降ることが少なくない。気象庁大気海洋部気象リスク対策課の松尾篤・地域気象防災推進官は「線状降水帯の発生が発表されていないからといって、災害が起こらないわけではない。発表を待つだけでなく、災害発生の危険度の高まりを示すキキクル(危険度分布、https://www.jma.go.jp/bosai/risk/)などを活用して危険度を確認してほしい」と話す。(山野拓郎)
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