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Tuesday, June 1, 2021

住み込み制作「わくわくする」 金沢にアーティストの家 - 中日新聞

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AIR内でキャンバスを前にほほえむ湯浅万貴子さん=金沢市内で(46000株式会社提供)

AIR内でキャンバスを前にほほえむ湯浅万貴子さん=金沢市内で(46000株式会社提供)

  • AIR内でキャンバスを前にほほえむ湯浅万貴子さん=金沢市内で(46000株式会社提供)
  • 作田一則社長(手前)と金箔について語る湯浅さん=金沢市内で(46000株式会社提供)

画家が金沢箔使い挑戦

 現代アートを世に送り出す企業「46000株式会社」(金沢市)は、アーティストが暮らしながら作品制作に打ち込める「アーティスト・イン・レジデンス」(AIR)の場を市内に設けた。元診療所を改装したアトリエに画家の湯浅万貴子さん(32)=新潟市出身=が住み込み、金沢箔(はく)を使ったアート作品の制作に取り組んでいる。 (小佐野慧太)

 同社は、「ゆず」をはじめとするアーティストのライブ演出や、批評誌の刊行などを手掛けてきた斎藤恵汰さん(33)の呼び掛けで四月に起業。絵が趣味だった持ち主がすでにアトリエを整備していた元診療所の物件を見つけ、AIRとして活用した。

 初めての居住者となる湯浅さんは、十年前に画家としてデビュー。アクリル絵の具と銀箔を使い、女性をモチーフにした絵を描き続けてきた。表現の好みや費用の問題で金箔に手を出したことはなかったが、「表現の幅を広げたい」と考え、生産量のほぼ全てを占める金沢での制作を思い立った。

 五月二十七日には市内の金箔製造販売「作田金銀製箔」を訪問し、画材の金箔について作田一則社長と相談した。今後、同社で箔打ち体験などをさせてもらいながら、作品に適した金箔の質感などを研究する。

 AIRには七月末まで滞在し、十二月に帝国ホテル(東京都)のギャラリーで開催予定の個展に向けた新作を制作する。湯浅さんによると、100号のキャンバスが対になった二曲一双のびょうぶのような作品を構想しているという。「(金箔を駆使した江戸時代の)狩野山雪(さんせつ)みたいな作品をイメージしている。新しいものができそうで、わくわくしています」と話していた。

 作田社長は「(会社としても)湯浅先生との関わりの中で、これまでにないアートの材料としての金箔の姿が見えてくるのでは」と期待していた。

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