2021/01/31 11:01 ウェザーニュース
この1週間で、国内で観測された地震回数は前週に比べると少なくなっています。震度3以上の地震は3回発生しました。この期間は北海道周辺での地震が目立っています。(1月25日~1月31日10時の集計)
今回の地震は、震度7の揺れによって甚大な被害をもたらした、2018年の「平成30年北海道胆振東部地震」と非常に近い震央で発生しました。ただ、胆振東部地震の震源の深さが約37kmだったのに対し、今回は約128kmと深さに大きな違いがあります。また、メカニズムも逆断層型だった胆振東部地震に比べ、横ずれ型に近く、タイプの違う地震です。
胆振東部地震の余震活動はかなり落ち着いており、最近1年間で見ても震度3以上は1回のみ、震度1以上でも6回に留まっています。
今回の震源は2016年の熊本地震の活動域で、この領域で発生した震度3以上の地震は去年11月3日以来です。全体の活動としては確実に落ち着いてきており、震度4以上の強い揺れを伴う地震は2018年を最後に起きていません。
太平洋プレートが深く沈み込んでいる場所では同様の深発地震がしばしば起き、数年に一度マグニチュード6以上の規模の地震も発生します。一方、一度の地震での余震がほとんどないことも特徴です。
30日(土)にオーストラリアの北西沖でマグニチュード5.6、深さ約10kmの地震が発生しました。震央が陸地から離れていたため、揺れによる影響は出ていません。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。
この地震の震源はオーストラリアプレートがユーラシアプレートに沈み込んでいる境界からは南に大きく離れており、震源も浅いことから、活断層型に近い種類の地震と見られます。
比較的地震の少ない領域ではありますが、時々マグニチュード5~6クラスの地震が発生しています。最近では2019年7月に今回の震源よりも陸地側でマグニチュード6.6の地震が起きています。
この付近は南極プレートとスコシアプレートと呼ばれる小さなプレートの境界に当たり、時々大きな地震が発生します。去年11月にマグニチュード6.0の地震が起きており、1971年にはマグニチュード7.0の記録が残っています。
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
からの記事と詳細 ( 週刊地震情報 2021.1.31 27日(水)北海道胆振で震度4の地震 胆振東部地震と深さに違い - ウェザーニュース )
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