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Tuesday, November 10, 2020

毎朝5時起きで情報分析 割安成長株投資で数億円築く - 日本経済新聞

写真はイメージ=PIXTA

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仕事をしながら株式投資で多額の資産を築いたスゴ腕投資家は、いつ、どのようにして投資手法の勉強や情報収集、銘柄分析を行っているのだろうか。「勝てる投資家になるための勉強法」では3回にわたり、1億円を超える資産を運用する兼業投資家の勉強法や情報収集術を紹介する。最初に登場するのは上場企業で管理職を務める億万投資家、奥山月仁さん(ハンドルネーム)だ。

■最も効率的に学べるのは朝

割安成長株への長期投資で資産を築いた著名投資ブロガー、奥山月仁さんの朝は早い。午前5時頃には起床、それから朝食までの約3時間が、投資の勉強・情報収集の時間だ。「朝、目覚めてすぐの時間帯は、頭がさえている時なんです。その時間を投資に使っています」と奥山さん。上場企業の管理職として多忙を極める奥山さんにとって、投資のために使える時間はごく限られている。そこで短時間で効率よく投資の情報を得るために、最も頭が回転する時間帯を投資に割り当てているというわけだ。

■2つのアプローチで銘柄探し

奥山さんが有望銘柄を発掘するルートは2つある。一つは『会社四季報』を読み、気になる銘柄を見つけた場合。もう一つは生活や仕事で「この企業は面白い」と感じた場合だ。行列ができている飲食店を目にした、仕事で知った企業の製品が優れている。そんな場面に遭遇すれば投資対象になり得るかも、と情報収集を始める。

まずは業績を投資情報サイト「株探」でチェック。株探なら四半期決算の業績推移を過去に遡って閲覧できるからだ。業績の伸びが確認できれば、企業サイトに飛び店舗・製品の詳しい情報や有価証券報告書、決算説明資料を確認。そこで得た数字を自らの手でエクセルに打ち込む。最後に手作業を重ねることで、数字の見落としがないか確認できるという。

■早朝タイムと隙間時間活用

こうした情報収集を行うのが、午前5時からの早朝タイム。加えて朝の通勤時間には電車の中で日本経済新聞を読み、社会の流れを知る。そして夜の退勤時には、スマートフォンで適時開示情報をチェックする。株の売買を行うのは主に昼休み。早朝タイムと隙間時間を組み合わせている。

ただ、こうした情報収集を年間を通して続けているわけではない。割安株投資の奥山さんにとって、相場が高値で安定している状態では新規の銘柄発掘は難しい。だが、コロナショック時のように相場が暴落した場面は「買い場」。そうした「ここぞ」という場面で「かなり根を詰めて銘柄情報を集めます」(奥山さん)。平時の早朝時間帯はむしろブログのテーマ選定や書籍の執筆、原稿の資料集めに使うことが多いという。メリハリのついた時間の使い方が、継続するコツのようだ。

ブログや書籍執筆は、投資情報収集とは別の作業、と思うかもしれない。しかし奥山さんは「その作業の中で『そういえば、この銘柄』と気付くこともある」という。「ブログや書籍を書くことも銘柄を探す行為なんです。この時間は情報収集、この時間は仕事、と色分けするのではなく、全てを投資につなげています」

(佐藤由紀子)

[日経マネー2020年12月号の記事を再構成]

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