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Friday, October 16, 2020

パリで教師が首を切られ死亡、当局はテロとして捜査 - BBCニュース

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French police at the scene of the attack in the Paris suburb of Conflans-Sainte-Honorine, France. Photo: 16 October 2020.

パリ北西部で16日午後5時(日本時間17日午前0時)ごろ、教師が首を切り落とされて殺害された。犯人は警察に射殺された。

被害者の教師は、学校で生徒にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を見せていたとみられている。この風刺画は、2015年1月に風刺週刊紙「シャルリ・エブド」社屋で起きた襲撃事件のきっかけとなったものだという。

現場は学校の近くで、当局はテロとみて捜査を進めている。

事件があったのはパリ郊外コンフラン=サントノリーヌの路上で、大型の刃物を持った男が教師を襲い、首を切り落として殺害した。犯人はその後逃走したが、通報を受けた地元警察がすぐに現場に駆けつけた。

警察は犯人に投降するよう呼びかけたが、犯人が警官を脅したため、その場で射殺した。

現場は封鎖され、捜査が進められている。

「表現の自由を教えた」せいで

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は現場を訪れ、事件は「イスラミスト(イスラム原理主義者)によるテロ攻撃だ」と話した。

また、被害者は「表現の自由を教えた」ことが理由で殺害されたと述べた。被害者の身元は明らかにされていない。

この事件では1月7日、同誌社屋でイスラム教徒の襲撃犯2人が銃を乱射し、有名漫画家ら12人が死亡した。さらに8日と9日、パリで再び関連する襲撃事件が相次ぎ、5人が亡くなっている。

被害者の教師はどんな人物だったか

現地紙ル・モンドによると、被害者は歴史と地理の教師で、生徒に「シャルリ・エブド」に掲載されていたムハンマドの風刺画を見せ、表現の自由について話していたという。

この教師は、「シャルリ・エブド」襲撃事件の裁判について話をした際に、ムハンマドの風刺画を生徒に見せており、10月初めにムスリムの親が学校に抗議を申し入れていた。

今回の事件を受けて「シャルリ・エブド」は、「不寛容が新しい一線に達した。フランスに恐怖を与えようとする行為は、とどまるところを知らないようだ」とツイートしている。

BBCのヒュー・スコーフィールド・パリ特派員は、もし教師のこの行動が今回の事件の動機だと確定すれば、フランス国民には大きな衝撃だと説明。国民はこの事件を単なる残酷な攻撃としてみるのではなく、表現の自由を説明しようと職務を果たした教師への残酷な攻撃と受け止めるはずだと、記者は話した。

事件への反応は

フランス議会では殺害された教師を追悼するために議員が起立し、「残酷なテロ行為」を非難した。

モロッコを訪問していたジェラール・ダルマナン内相は、日程を変更してパリへ戻っている。

ジャン=ミシェル・ブランケール教育相はツイッターに、「共和国に仕える教師が卑劣な形で殺害された。これは共和国への攻撃だ」と投稿。「イスラム原理主義テロの非道に応えるには、私たちが揺るぎなく一致団結するしかない」と書いた。

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