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Friday, March 20, 2020

七尾ごみ処理施設 談合か 本紙に情報 市「把握していない」 - 中日新聞

新たなごみ処理施設の建設予定地となっているななかリサイクルセンター=七尾市吉田町で

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業者、入札前に地元あいさつ

 七尾市で建設予定のごみ処理施設の整備運営事業に関する一般競争入札で、北陸中日新聞に談合情報が寄せられた。情報で落札が決まっていると名指しされた業者が、入札締め切り前の今年一月、建設予定地の地元住民らにあいさつして回ったことも関係者らへの取材で分かった。市は「談合情報は把握していない」として、予定通り二十三日に入札書提出を締め切る方針。

 新施設は、二〇二二年度末の石川北部RDFセンター(志賀町)の事業終了に伴い、ななかリサイクルセンター(同市吉田町)敷地に整備する。焼却炉二炉で一日計七十トンを処理できる予定で、同市と中能登町の燃えるごみなどを処理。二三年度稼働を目指す。

 設計・建設と稼働後二十年間の運営を一括委託し、予定価格は計百五十億円。入札書提出を締め切った後、四月に業者を決め、六月に本契約を結ぶ予定。

 匿名で寄せられた談合情報では、プラントメーカー四社などが談合し、うち一業者が落札するとしている。この業者の人事総務課担当者は本紙の取材に「動いている案件なのは確かだが、現段階でコメントすることはない」と述べた。

 一方で地元住民らによると、この業者の従業員が一月、町会長らのもとにあいさつに訪れ、契約締結後にできる地域貢献の方法について相談したという。住民の一人は「大金を使う計画なのにすでに決まったような動き。好ましくないのでは」と疑問を呈した。この動きに対し、七尾市環境課の笠間宏延課長は「把握していないが、業者が物を贈るなどしなければ問題ないのでは」と語った。

 市は入札公告で、ごみ処理方式を、完全燃焼させ安定処理する全連続燃焼式焼却炉(ストーカ方式)のうち揺動式、階段式、逆動式に限って募集。市議会で議員が「近隣自治体の入札は他のストーカ式も認めたが、なぜ三方式に絞るのか。業者間の健全競争を阻むのでは」と指摘したが、市側は「実績ある方式で安定稼働させるため」と繰り返した。匿名の情報提供者は「特定業者しか応募できないように三方式に絞ったのでは」と疑念を明かした。

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