山岳信仰の地として知られる出羽三山の文化や自然を山形県にゆかりのある女性アーティストが描いた絵画の展示会が鶴岡市で開かれています。
鶴岡市の「いでは文化記念館」には、山形市の東北芸術工科大学や大学院で学んだ4人の女性アーティストがそれぞれの視点で出羽三山を描いた作品、およそ40点が展示されています。
このうち、渡辺綾さんの「山の神さま〜刻の衣ずれ〜」は大みそかに羽黒山で行われる伝統行事、「松例祭」を描いた作品で、羽黒山をイメージした女神が人々を優しく見守っています。
また、青木みのりさんが今回の展示会のために描き下ろした「いくつ崩れて」は、月山のふもとにある七五三掛地区で平成21年に発生した地滑りを題材にした作品で、建物や道路を押し流す自然の脅威を大きな指の形として表現しています。
このほか、会場にはふもとの人々の暮らしや、細い月に照らされた美しい月山を描いた作品などが並んでいます。
学芸員の富樫あずささんは、「同じ出羽三山を描いてもまったく違った様相で驚くかもしれませんが、その多様性を感じてほしいです」と話していました。
この企画展は鶴岡市のいでは文化記念館で火曜日の休館日を除いて4月10日まで開かれ、4月9日にはアーティスト本人が集合して作品を解説する催しも行われます。
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