『ミッション: 8ミニッツ』(2011)
デヴィッド・ボウイを父に持つダンカン・ジョーンズ監督作。シカゴ行きの列車を舞台にしたスリラー映画ですが、SF要素も多分にあり、93分と劇映画としては短いながらも端正かつ意外な展開が続きます。美術が主題の映画ではありませんが、シカゴのミレニアム・パークにあるアニッシュ・カプーアが手掛けた巨大彫刻《クラウド・ゲート》が、作品の根幹に関わる重要な存在として登場します。彫刻がこれほど豊かな意味を持つ映画は、あまりないのではないでしょうか。
小田原のどか
彫刻家、美術家、出版社代表
1985年、宮城県生まれ。芸術学博士(筑波大学)。主な展覧会に「近代を彫刻/超克する雪国青森編」(国際芸術センター青森、2021)、「あいちトリエンナーレ2019」など。著書に『近代を彫刻/超克する』(講談社)。作品制作、評論執筆とともに出版社(書肆九十九)を経営。
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