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Tuesday, March 22, 2022

世界的アーティストによる秘話満載の初の自叙伝『杉本博司自伝 影老日記』新潮社より刊行!:時事ドットコム - 時事通信ニュース

bintangsef.blogspot.com

[株式会社新潮社]

U2のボノをはじめ、海外著名人たちをも夢中にさせた世界のSUGIMOTO。その創作の原点とは何か? 単身渡ったアメリカで、放浪しながらゲリラ撮影、日本の古美術を売り、そして「海景」で世界的アーティストへ。夢見がちな工作少年は如何にして人々を驚かせ、自らも愉しんできたのか。美麗な作品図版とともに辿る、波乱万丈の回顧録。日本経済新聞「私の履歴書」を大幅増補!

『杉本博司自伝 影老日記』書影

世界のSUGIMOTO。その創作の原点とは何か?

CARIBBEAN SEA, JAMAICA 1980

<本文の内容より>

1948年(0歳) 「父 三遊亭歌幸」……実家は美容器具などを扱う御徒町の問屋。若い頃に落語家を志した父は家業で成功し、三遊亭歌幸という芸名を持ちながら落語会のパトロン的存在に。杉本少年は父に連れられた寄席の楽屋で、いい匂いのする芸者さんに可愛がられる。

1976年(28歳) 「ジオラマ」……立教大学を卒業し、ロサンゼルスのアートスクールで写真を学んだ杉本は、放浪の末にNYで写真家の助手となるが、ほどなく辞めてしまう。そんなある日、アメリカ自然史博物館で白熊の剥製に打たれる。これは生きているのではないか? 大がかりな撮影機材を持ち込み、あたかも許可を取っているフリをして、杉本はゲリラ撮影に成功。本物のようにリアルなジオラマ写真はMoMAの写真部長に気に入られ、お買い上げとなった。

1970年代半ば 「ニューヨークの日本人」……当時のニューヨークは日本人アーティストで溢れていた。篠原有司男、荒川修作、河原温、木下晋、三木富雄……。その中でも小野洋子(YOKO ONO)は別格だった。50年代終わりごろに頭角を現し、ジョン・レノンとの関係で世間の耳目を集め、当時はジョンに中国系米国人の彼女ができて別居していた。ある日、麻雀の面子として呼ばれた杉本は、香が焚かれ、密教風の祭壇のある小野の自宅ダコタハウスに招かれ、麻雀で一人勝ち。小野のサインが入った250ドルの小切手を貰ったという。

1988年(40歳) 「佐賀町エキジビット・スペース」……「海景」シリーズがアメリカで高い評価を受けた杉本は小池一子の誘いで東京での初個展を開催。毎日芸術賞を受賞する。その頃の杉本は仏像の収集に熱を上げ、妙法院三十三間堂の千体仏に恋をした。だが撮影申請は門前払い。4年後、メトロポリタン美術館の館長名の手紙で懇願するも、にべもない返事。文化庁職員による推薦状を取り付けてなんとか許可が下りたが、おそるおそる聞いた撮影料は……?

2009年(61歳) 「ワインとアート」……南仏のワイン園に現代美術を設置する仕事を通じて、杉本はオーナーのアイルランド人マッキレン氏と懇意になる。ある日仕事を終えた杉本が氏のプライベートジェットでロンドンに向かう途中、「友人の家で昼食をとろう」と飛行機はニースに寄り道。海に面した豪邸にはロックバンドU2のボノが立っていた。「海景」に魅せられ、新作ジャケットを撮って欲しいというボノに対し、杉本の返事はなんと「NO」。さてどうなる!?

波乱万丈 奇想天外 抱腹絶倒

70余年の「傑作の人生」を美術作品とともにたどる36章。

〈目次〉

記憶の始まり/父 三遊亭歌幸/母/先祖の菅野白華/とんがり幼稚園/日光写真/立教中学/唯物史観/放浪の旅/現代美術への道/ジオラマ/ニューヨークの日本人/MoMA 作品購入/劇場/結婚/南画廊/古美術開眼/海景/イリアナ・ソナベント/佐賀町エキジビット・スペース/9・11/スタジオを自作/護王神社再建/苔のむすまで/新素材研究所/ワインとアート/パレ・ド・トーキョー/杉本文楽/料理人になる/能 巣鴨塚/江之浦測候所/ヴェルサイユ宮殿/パリ オペラ・ガルニエ公演/書家になる/空間感/私の人工衛星/あとがき

杉本博司 すぎもと・ひろし
photo by Masatomo Moriyama

1948年東京生まれ。立教大学経済学部を卒業後に渡米、アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン(ロサンゼルス)で写真を学ぶ。1974年よりニューヨーク在住。「海景」「劇場」「建築」シリーズなどの代表作がメトロポリタン美術館をはじめとする世界有数の美術館に収蔵されている。彫刻、建築、造園、料理、書と多方面に活躍、とりわけ伝統芸能に対する造詣が深く、演出を手掛けた「杉本文楽 曾根崎心中 付り観音廻り」公演は国内外で高い評価を受けた。2008年、新素材研究所を設立。2017年10月、約20年の歳月をかけて建設された文化施設「小田原文化財団 江之浦測候所」をオープン。これまでにハッセルブラッド国際写真賞、高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞、紫綬褒章受章、フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲、そして2017年、文化功労者に選出される。著書に『苔のむすまで』『現な像』『アートの起源』(新潮社)、『江之浦奇譚』(岩波書店)、『空間感』(マガジンハウス)、『歴史の歴史』(新素材研究所)、『趣味と芸術 謎の割烹 味占郷』(ハースト婦人画報社)、『Old Is New: 新素材研究所の仕事』(榊田倫之との共著 平凡社)など。

書名『杉本博司自伝 影老日記』
ISBN 978-4-10-478104-1
本体価格 2900円+税 
2022年3月24日(木)発売

企業プレスリリース詳細へ (2022/03/22-14:17)

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