2018年7月6日の西日本豪雨で三原市内の実家が被災したフリーアナウンサーが、地元に戻って災害や防災の勉強を始め、情報発信に力を入れている。6日のラジオ番組では、当時の被害状況や現在の復旧の様子を伝え、リスナーから募った「災害への備え方」を紹介しながら、防災の重要性を訴える。(橋本栄二)
FMみはら(三原市)などでパーソナリティーを務める金田和恵さん(35)。広島市内に住んでいた3年前のあの日、両親が暮らす三原市本郷南で激しく雨が降っていることを知った。
母親の携帯電話に連絡し、「大丈夫」との声を聞いた。ひとまず安心したが、翌日の昼、再度確認すると、実家は床下浸水していた。両親は近くの小学校体育館に避難し、3日間、避難所で暮らした。
近くの道路が土砂崩れで寸断されたため、金田さんが実家に戻れたのは1週間後だった。地域の人が亡くなり、周辺の家が床上浸水するなど想像以上の被害に驚いた。その後、週1回通っていたFMみはらのスタジオから、物資提供や避難所開設などの情報を提供した。
しかし、災害が起きた時の状況は人に聞くしかなかった。避難生活などのストレスで父親が体調を崩したことも後から知った。防災の詳しい知識もなかった。「三原出身の自分が、地元ですぐに的確な情報を発信できなかった」と後悔が募った。豪雨から1年後の19年夏、実家に戻って防災の勉強を始めることにした。
早速、地域防災リーダーの養成講座に通った。防災対策や自動体外式除細動器(AED)の使い方などを学び、防災リーダーに認定された。防災関係の講演会やイベントにも参加し、非常食の作り方を覚えた。さらに知識を得ようと、防災士の資格取得も目指している。
現在も毎週火曜の朝、FMみはらのスタジオから声を届けている。梅雨や台風の時期で雨が強い日には、市内の河川に設置されたライブカメラを見ながら、水位情報などをリスナーに伝えている。
今年はちょうど7月6日が火曜となった。金田さんは「自分の身は自分で守る。まずはハザードマップで自分の住んでいる地域の河川などの状況を知ることが大事。いざという時に冷静に対応できるように日頃から備えをしましょう」と呼びかけている。
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