南相馬市と市内でドローン開発などを手掛ける企業5社は、災害発生時に無人航空機(ドローン)で効率的に情報収集を行うため、飛行状況などを監視できる運航管理システムを活用した実証実験を行う。市内の山間部や海岸部などでドローンを飛ばして安全飛行に向けた課題を検証し、市独自の災害対策モデルを構築する。
実験は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業の一環。市内には人の立ち入りが難しい山林が多いことや原町、鹿島、小高の各区に居住が点在していることなどから、市はこれまでも山林火災や東日本台風(台風19号)などでドローンによる情報収集活動をしてきた。しかし、飛行位置の把握や情報収集の迅速化などが課題となっていた。
実験では、NEDOから貸し出される専用端末を取り付けたドローンを、台風や豪雨、津波などの災害を想定して平野部、山間部、沿岸部に飛ばし、衝突事故などを防ぐための安全な飛行ルートを確認。得られたデータを収集し、市独自の災害対策モデル構築につなげる。
災害発生時には、市内企業が飛ばしたドローンで撮影した写真や動画のデータを基に、市の災害対策本部が被害状況の把握や効率的な災害対応を展開する。
将来的には複数台のドローンを使って情報収集を行うほか、空から音声での避難誘導、孤立集落に緊急支援物資を届けることなどを見込んでいる。
9月ごろから本格的な飛行実験を行い、飛行状況は福島ロボットテストフィールドなどから監視する予定。市の担当者は「毎年のように大規模な災害が発生している。市も地元企業などと連携し、新しい技術を安全・安心なまちづくりに活用したい」とした。
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