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Wednesday, March 6, 2024

日本初 日本のアーティストに特化した日英2か国語でのオンライン総合事典「日本アーティスト事典」2024年3月6日 ... - PR TIMES

bintangsef.blogspot.com

 DAJは、NCARの情報資源グループが、日本のアートに関する国際的リサーチ拠点の形成を目指し、日本のアーティストを調査する際に役立つオンライン総合事典を公開しようと準備を進めてきたものです。全国美術館収蔵品サーチ「SHŪZŌ」の一部であった「作家情報」サイトを土台に、事典としての機能強化を図り、昨年9月のベータ版を経て、このたび正式版の公開を開始する運びとなりました。

 DAJのおもな収録対象は、日本の文化芸術の発展に寄与したアーティストです。収録範囲は、明治元(1868)年以降に活動したアーティストから、1995年以前生まれのアーティスト(グループの場合は中心人物の生年)としています。各アーティストについては、氏名(別名含む)、生没年、生没地、典拠情報等の基本情報を収録。本公開での収録件数はベータ版公開時から約1,700件増加の約4,200件です。今後も引き続き追加・更新をしていく予定です。

 さらに、この4,200件を超えるアーティストのなかから、1.重文指定作品があること、2.国立美術館で個展が開催されていること、3.国立美術館コレクションの主要作品であること、などを基準に約80名を選出し、外部執筆陣の協力を得ながら作家解説を加え、また、リサーチを深めることに資するよう、当該アーティストに関する主要展覧会・主要所蔵先・書誌(参考文献)等のレファレンス情報の充実に取り組みました。情報は一部を除いて日英2か国語で利用可能です。来年度以降は、国内外での話題性や動向に配慮しながら、年間約20件程度のアーティストについて付加情報の追加を着実に進めていきます。

https://artplatform.go.jp/artists/A1199

 併せて、DAJを搭載するウェブサイト「アートプラットフォームジャパン」(APJ)もアップデートしました。これによりメニューのナビゲーションが刷新され、アーティスト情報のほか、これまでウェブサイトで提供してきた作品情報、展覧会情報、画廊情報などが見やすくなりました。各データベース間の横断検索も近く公開を予定しています。

  • DAJ本公開の背景

 国際的に通用する、日本のアートに関する本格的なレファレンスツールは、これまで十分には作成されてきませんでした。アート関連のリサーチにあたり、アーティスト情報はきわめて重要ですが、日本の人名事典は人物に関する日本語の解説文が主体で、参考文献や主要展覧会などのレファレンス情報が十分には備わっておらず、調査を進める手がかりとしては不十分な状況でした。

 そのため海外では、『A Dictionary of Japanese Artists: Painting, Sculpture, Ceramics, Prints, Lacquer』(1976年)や『Bibliographical Dictionary of Japanese Art』(1981年)といった1970~1980年代の事典が今なお使用されており、現代のデジタル化社会に適した、レファレンス情報を備え、かつ日英で記述された本格的な人名事典のオンライン公開が課題となっていました。

 そこでNCARは日英二か国語を備えた、日本のアーティストに特化した総合事典の構築を目指し、準備を進めてきました。その際、「ベネジット」の略称で知られる芸術家事典Benezit Dictionary of Artists(1911年刊行開始、現在はオンライン版にシフト)や、「ティーメ・ベッカー」の呼び名で親しまれた芸術家事典『Allgemeines Lexikon der bildenden Künstler von der Antike bis zur Gegenwart』(1907年刊行開始)の後継版Artists of the World(オンライン版)など、海外で定評のある人名事典をモデルに、試行錯誤を重ねてきました。

 全国の美術館収蔵品に関する情報集約と発信、国際的リサーチセンター機能確立に向けた活動に、NCARの情報資源グループは取り組んでいます。

【全国美術館収蔵品サーチ「SHŪZŌ」】サイトURL: https://artplatform.go.jp/collections

 「SHŪZŌ」は、文化庁のアートプラットフォーム事業(2018~2022年度)により、2021年3月に公開された日本全国の美術館・博物館が収蔵する作品のデータベースです。収録範囲は日本近現代のアート作品で、各協力館から提供された情報に基づき、作家名、作品名、制作年、材質・技法、寸法・時間、所蔵先等の項目が記載されています。これに加えてデータベース事業側で、作家名や美術館名の統制語彙を付与しており、アーティスト名(日本語/英語)や美術館名(日本語/英語)でも検索可能です。発足当初は全国85館、約7万件の収蔵品情報でしたが、2022年4月の独立行政法人国立美術館の事業継承時には約14万3千件となり、その後、国立美術館で持続的運用体制を整備しデータ収集、追加作業を進め、今月には全国約190館、約30万件のデータ数に達するまでになっています。

 

【メディア芸術データベース(MADB)】サイトURL: https://mediaarts-db.artmuseums.go.jp

 メディア芸術の作品が次の世代へと引き継がれていくためにマンガ・アニメーション・ゲーム・メディアアートの4部門について、作品情報や複数の連携機関での所蔵情報を収集・整備するもので、広く一般に公開しているデータベースです。

 このデータベースは、メディア芸術へのアクセスおよびその保存・利活用の要となるデータ基盤の構築を目指し、2010年度に文化庁が構築事業に着手し、2015年3月に開発版、2019年11月にベータ版を公開しました。2023年度からは事業を引き継いだ NCARがさらに機能を充実させ、2024年1月31日13時に正式公開しました。

 また、NCAR情報資源グループでは海外事例を参考に「日本のアーティストを知るには」「美術館所蔵作品を網羅的に調べるには」といった目的別のリサーチガイドも作成しています。国内外の情報探索者にリサーチのための適切なガイドを提供し、日本のアートの研究がより深く進む一助になるよう努めています。

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