聴いてくれる人にポジティブなエネルギーを届けたい
桜田通僕自身、いつも音楽からポジティブなエネルギーをもらっているので、聴いてくださる方にも同じようなものを共有できたらと思ったんですね。なので“未来に向かって進んでいきましょう”というメッセージを込めた歌詞を書いてみました。
――これまでも音楽活動をしてきた桜田さんですが、今回の楽曲で新しくチャレンジできたことはありますか？
桜田通これまで僕がやってきた音楽は、極端な言い方をすると自分が好きなものをただ表現して届けるだけでした。でも今回は、シンガーソングライターの辻村有記さんや音楽プロデューサーのNaoki Itaiさんと一緒に曲を制作できたので、より多くの人たちに届くような完成度の高いものができたと感じています。アレンジ的にはフューチャー・ベース（2010年代に生まれたエレクトロニック・ダンス・ミュージックのジャンルの1つ）の少しキラッとしたサウンドを取り入れているので、歌詞だけじゃなく全体的に明るい印象を受けるような、そんなスペシャルな曲になったかなと思います。
――サウンド面にもこだわりを持っている桜田さんの音楽編歴を教えていただけますか。
桜田通小学生の頃にダンスをやっていたこともあって、エミネムやジェニファー・ロペスといった洋楽、中でもヒップホップやR＆Bが好きでよく聴いていました。そこだけ聞くとちょっと生意気な子供ですよね（笑）。そのあと小学5、6年の時にアミューズのダンスボーカルユニットに参加して、その中でラップを歌う機会があったり、川崎のCLUB CITTA'や原宿アストロホールで先輩たちと週末にライブをやったりしていました。それで中学生になると、急に邦楽ロックにハマり、高校生になってからは音楽仲間と一緒にバンド活動をしていましたね。他にもニコニコ動画全盛期の頃はボカロPが作った曲を聴き漁ったり（笑）。ジャンル関係なく、良い音楽はなんでも聴くタイプでした。
――これまでに一番影響を受けたアーティストはどなたでしょうか？
桜田通僕に音楽を作る楽しさを教えてくれたという意味では、UVERworldのTAKUYA∞さんですね。僕がまだ10代の頃に音楽ソフトを使った作曲方法をTAKUYA∞さんが教えてくださって、そのおかげで本格的に曲を作り始めたので、すごく大きな影響を受けていると思います。
10代〜30代で変化する音楽への想い「自分の音楽の可能性をもっと広げてみたい」
桜田通10代の時に悩むこともあったのですが、そんな時はいつも音楽を聴くことで救われていたんです。それで、20代になってからは俳優のお仕事の現場で溜まったフラストレーションを、自分が音楽を作ることで解消していたんですよね。その音楽を一緒に楽しんでくださるファンの方の存在があったことで救われていましたし、それが音楽作りのモチベーションにもなっていたと思います。そのうちにだんだんとお仕事の幅が広がってきて、例えばNetflixのドラマ『今際の国のアリス』の出演をきっかけに、日本以外の国の人からも関心を持ってもらえるようになったんですよね。それがちょうど30歳手前だったのですが、30代になってからは自分の音楽の可能性をもっと広げてみたいという気持ちが強くなっていきました。
――桜田さんの音楽をもっと多くの人たちに届けたいと。
桜田通そうですね。これまでは仕事というよりも“ファンの方と共有できるものを作る”という感覚で音楽をやっていましたが、それだと一歩間違うと自己満足になってしまうんですよね。なので、今回のようにメジャーレーベルのスタッフさんやプロデューサーさん、ミュージシャンという音楽のプロと一緒に曲を作ることで、自分がいまやりたい音楽をきちんと形にして、もっと多くの人たちに届けられるんじゃないかと思って。もちろん、いままで僕の音楽を聴いてくださっていた方にも感謝をしつつ、未知の可能性に賭けてみたいという気持ちがあります。
――その変化を経て、俳優業とアーティスト活動の面白さの違いをどんなところに感じていますか。
桜田通俳優業の場合は、役によっていろんな表現ができるところが面白いと感じます。例えば『今際の国のアリス』で演じたニラギは平気で人を殺すような役ですが、ドラマ自体は視聴者に何かメッセージを受け取ってもらえるような素敵な作品だと思っているんですよね。もちろんニラギが好きという方もいるはずで。そうやって誰かの人生を少しでも豊かにできるような作品の一部として存在できるのが、俳優というお仕事の楽しさだと思います。ただ、それはあくまでも役を通した表現であって、自分を出しすぎないことが大事なお仕事だったりもするので、アーティスト活動との感覚の違いみたいなものはありますね。
――アーティストとして作品を届ける時はご自身の伝えたいことや考えを100％込められますしね。
桜田通そうなんです。音楽は自分の言葉をそのままストレートに伝えることができるので、そこにやりがいや面白さ、楽しさを感じています。
5月にはデビュー記念の東名阪Zeppツアースタート、NCTユウタに相談も
桜田通演じる役ごとにいろんな感情を経験できるので、それは少なからず作詞や作曲、パフォーマンスに影響を与えているんじゃないかなと思います。特に恋愛の曲とか（笑）。それは俳優という仕事の魅力の一つでもあります。
――それこそ共演者の方から刺激を受けることもあるのでは？
桜田通めちゃくちゃあります！ 僕は人の価値観に触れるのが大好きで、いま『クールドジ男子』（テレビ東京系）というドラマで共演しているNCT 127のユウタ（中本悠太）くん、JO1の川西拓実は、普段アーティストとして活躍されている方々なので、そんな彼らと空き時間に音楽の話をするのがすごく楽しいんです。世代が違う真威人くんからも色んな刺激をもらえて、それがまた自分の活動に活かせている部分もあって。実はユウタくんには今度開催するライブの相談をさせてもらったんです。彼は韓国の人気グループのメンバーとして長年活動しているので、アドバイスが的確というか、説得力があるんですよね。そんなユウタくんに意見を聞けるなんてすごく贅沢ですし、この作品に出会えてよかったなと心から思います。
桜田通来てくださった方が喜んでくれるような、ちょっとしたサプライズを考えています。これまでのライブと変わらない部分もあれば、ガラッと変わる部分もあるので楽しみにしていてほしいですね。
――最後に、今後のアーティストとしての目標を教えていただけますか。
桜田通自分が表現したいことや届けたい世界観を、妥協せずに実現できる環境を維持していきたいです。もっと新しい技術を使った音楽を作ってみたいですし、全く違う分野、例えばメタバースとコラボして音楽を届けるとか、聴いた人が驚いてくれるような面白いことにチャレンジするのもいいですよね。いまの時代“誰もやっていないこと”を見つけて具現化するのは難しいと思うのですが、人それぞれ歩んだ人生が違うので、同じことをやったとしても“桜田通だけが表現できること”があると思うんです。なので、これからも僕が生きてきた人生をしっかりと投影しながらオリジナリティを追求して、ポジティブなメッセージを発信していきたいです。
（文／奥村百恵）
INFORMATION
2023年5月12日全世界配信
配信先URL：https://lnk.to/dorisakurada_MIRAI（外部サイト）
5月26日（金） Zepp Yokohama
6月16日（(金） Zepp Nagoya
6月17日（土） Zepp Osaka Bayside
6月29日（木） Zepp Haneda
◆桜田通オフィシャルサイト https://www.sakuradadori.com/（外部サイト）
◆桜田通Instagram https://www.instagram.com/dorisakurada/（外部サイト）
◆桜田通Twitter https://twitter.com/s__dori（外部サイト）
◆桜田通TikTok https://www.tiktok.com/@dori_sakurada_official（外部サイト）
◆桜田通YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@dorisakurada_official/videos（外部サイト）
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