2月10日からスタートした、auとアーティトたちによるコラボ。2021年6月30日に各駅エリアで5Gサービスが使えるようになった大阪環状線を題材とし、「未来の大阪環状線駅」をテーマにしたイラストを、ウェブやSNSを中心に作品を発表しているアーティスト19人が、2月10日よりTwitterで発信してきた。
投稿は大阪駅からはじまり、大阪環状線内回りの順に毎日リレー形式で「#大阪環状線をアートでつなぐぞ」のハッシュタグとともにツイート。関西出身のアーティストたちが、大阪環状線各駅を描いた作品は、地元ならではの愛着と未来のワクワク感が込められたものばかりだ。
そして2月28日、このリレーのラストとなる、天満駅を描いた松本ぼっくりさんのツイートが投稿された。
ずっと、もっと、つなぐぞ。au とのコラボで未来の大阪環状線の駅を描きました。わたしは天満駅です!
— 松本ぼっくり (@bo33333) February 28, 2022
特設サイトはこちら????https://t.co/AwJj3fA763 pic.twitter.com/h7ZDES0C8O
この大阪環状線コラボの前半部分、大阪駅から天王寺駅まで半周分のアート作品については、すでに紹介した。
現在公開中の特設サイトや、「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」公式Twitter、au公式Instagramでも「#大阪環状線をアートでつなぐぞ」で投稿された全駅の作品をまとめて見ることができる。
こちらの記事ではコラボの後半部分をご紹介する。各アーティストの制作の裏側も見せてもらった。あわせて楽しんでいただきたい。
- 【目次】
9人のアーティストがつないだ未来の大阪環状線
■寺田町駅/北極まぐ「未来もきっと派手で明るく賑やかに」
SNSを中心に作品を発表し、書籍の表紙やキャラクターデザイン、広告などで活躍する北極まぐさん。シンプルな線で細かく描き込まれたポップな絵柄が魅力だ。へんてこでかわいいキャラクターや路地裏のごちゃごちゃ感を描くのが大好きだそう。
「寺田町駅はよく行く阿倍野近辺ということもあり、楽しく描けました。大阪の派手で明るい雰囲気と寺田町の賑やかな様子を絵に込めました」
https://twitter.com/Mag_ho
●今回の作品の制作について
普段よく遊びに行くエリア近辺ながら、あらためて調べるところから制作はスタート。
「駅だけでなく近辺の商店街などの様子も調べ、そこから駅や電車、街のモチーフを考えてノートに描き出しました。キャラクターは大阪らしく派手で明るいイメージで考えました」
続いてラフを制作。最初の構成要素として描いた背景と、デザインしたキャラクターをiPadに取り込んで重ね合わせたのが左。これを元に右の着彩ラフをつくった。
そして線画を描き、着彩して完成。
「着彩ラフをつくってイメージをしっかり共有できたので、あとは線を引いて塗るという作業。とてもスムーズに描けました」
「電車や駅が好きで、しかも自分が住んでいる大阪ということもあり、終始とても楽しく制作できました。とくにこだわったのは背景です。寺田町近辺の商店街にある街灯の形などを参考にしています」
■桃谷駅/南野葵「地域猫とワクワク空のお散歩」
南野葵さんは漫画制作やキャラクターデザインなどを手がけるアーティスト。キラキラした少女漫画的な世界や、自己肯定感の強い女の子を描くのが大好きだそう。
「地域猫と空を散歩できるような、平和でワクワクする未来をイメージして描きました」
https://mobile.twitter.com/mnmnaoi
●今回の作品の制作について
構内や高架下に新たな商業エリアができ、新しくなっていく桃谷駅の様子に「たくさんの人であふれる温かい街であってほしい」と感じたという南野葵さん。
「桃谷駅のモチーフが『桃の花』だったため、シンプルにわかりやすく『桃』を入れようと、早い段階から決めていました」
そうしてキャラクターのラフを描き、ブラッシュアップして線画を制作。
普段はアナログ画材を中心に描き、とくに発色が良く水彩風にも使えるアルコールインクのマーカー・コピック使いが得意なのだそう。だが今回は、テーマにマッチするよう、着彩もデジタルで行った。
「街並みを作品にどう落とし込むかに苦労しました。近未来をイメージした色合いにこだわって着彩しています」
■鶴橋駅/淵゙「昔ながらの人のつながりが情報技術でより活発に」
書籍のカバーやゲームの広告などの作品を手がけている淵゙(ぶち)さん。学生時代には日本画を学んでいたそう。花や鉱物、美しい風景などの自然を描くのが好きで、意識しているのは、絵画や絵本のようなアナログタッチの画風だ。
「昔ながらの駅や周辺の街の人々のつながりが、情報技術の発展でさらに活発に賑やかさを増して進化していくというコンセプトで制作しました」
https://twitter.com/Qooo003
●今回の作品の制作について
以前から鶴橋駅とその周辺の雰囲気を知っていた淵゙さん。鶴橋駅を手がけることが決まったときに、夜の光景を描こうと心に決めたそう。こちらは最初のラフと、着彩したラフ。
「まず自分のなかで鶴橋駅らしいと思える色の候補をリストアップして、ピンクや黄緑、紫やイエローなどが映えるように配色していきました。夜景バックのネオンカラーのイメージですね」
構成とおおよその配色を決めて、線画を制作。看板にサイバー感が加わり、オレンジの鶴がネオン管のような佇まいに仕上がった。
「鶴橋駅には蛍光色のイメージがあるので、どうすればポイントとなる色が映えるか、組み合わせを考えました。実際の鶴橋駅を知っているだけに、未来像として描くのはとても苦労しました」
「実際に駅や駅周辺に親しみを持っている方々や、地元にお住まいの方々に、本作品をどう受け取っていただけるかが気になりますね。楽しい、面白いと感じていただけたら幸いです」
■玉造駅/もりまちこ「懐かしい街並みとサイバー感の調和」
もりまちこさんは、おもにSNSでオリジナル作品を発表しているイラストレーター。サンキューマートとのコラボグッズ展開や動画のイラスト制作なども行っている。好きなモチーフは男性、動物、洋服などなど。作品づくりではよくいろいろなカラーを試すのだそう。
「今回担当した玉造は、『技術の発展とともに進化しつつも、どこか懐かしさを感じる未来』というコンセプトで描きました」
https://twitter.com/mrmr_m27
●今回の作品の制作について
左がキャラクターのラフ。ファッションは全体的に和のテイストで、イヤリングはお正月飾りの紙垂(しで)のようなデザインを取り入れている。一方、足下はハイテクスニーカー。右が作品全体の着彩ラフだ。
「玉造駅を見に行ったとき、駅前にすぐ商店街があって懐かしさを感じる一方で、周辺にはオフィスビルが意外と多かったんです。この対比が玉造らしいなと気付いてテーマを決め、それを盛り込んだキャラクターをつくりました。背景は自分で撮った写真をもとに描いています」
線画を制作して着色し、宙に浮かぶディスプレイなど、さまざまな効果を追加して仕上げていく。右端で追加された電車のようなものは玉造に実在するショッピングエリアだ。
「近未来的なサイバー感と古風な印象の調和が難しかったです。普段は和服もサイバーなものも描かないので、着地点に苦戦しました。コンセプトを表現できる色味を見つけるまで大変でしたね」
もっともこだわったのはキャラクターのファッションだ。
「玉造駅周辺にはモチーフにできるものがたくさんあって、選んで組み合わせるのが楽しかったです。いろいろなモチーフを組み合わせて盛り込んでいますので、現地に行かれた際はぜひキャラから探してみてください」
■森ノ宮駅/森山標子「『森のくまさん』とホログラフの動物たち」
擬人化しない、自然なかわいいうさぎを描くイラストレーター。うさぎの魅力が伝わるいきいきとした作風で書籍や雑誌、ウェブ、商品パッケージなどで活躍中。『ねむねむ こうさぎ』『こうさぎ ぽーん』『うさことば辞典』などのうさぎ関連著書に、うさぎグッズも多数手がけている。
「未来の森ノ宮駅の発着メロディは今と変わらず『森のくまさん』で、ホログラムで森の動物たちが現れて、今よりもっと面白い駅になっていると想像して描きました」
https://twitter.com/schinako
●今回の作品の制作について
森ノ宮駅のリサーチと入念な構想から制作をはじめた森山標子さん。発着メロディが「森のくまさん」であることや駅舎の雰囲気から、駅のイメージを「森」と想定。
「気が付いたことを箇条書きにしていき、だいたい描いてみたい内容が浮かんだのでメモして、それをもとにエスキース(素描)を描き、構図を決めてラフスケッチをしました」
ラフスケッチをもとに線画を描き、水彩絵の具で影を入れる。ここまではアナログ作業。
「色もおおむね決めて、ラフをスキャナで取り込み、ペイントソフトで色を入れました。キャラクターはひとりでも賑やかさを出したいと思い、大阪が賑わっていてほしいという気持ちを込めて、シンボルフラワーのパンジーを描いています」
この作品に取り組むうえで大切にしたのは、バランス。
「老若男女、できるだけ幅広い方に伝わりやすくしたいという気持ちと、このプロジェクトの若々しくてお祭りのような感覚、その両方のちょうどいいところを自分なりに探して描きました」
■大阪城公園駅/サンレモ「未来でも都会のオアシスであってほしい」
花王ビオレのキャンペーン広告や、BABY-Gのコラボ企画、TBSのドラマのポスタービジュアルなど、幅広いブランドやアーティストとのコラボで活躍中のサンレモさん。80年代タッチと今のポップさが融合した作風が魅力だ。
「未来でも大阪城公園が都会のオアシスであってほしいという思いから、未来的なモチーフと自然が融合した街を描きました」
https://twitter.com/3kaku_illust
●今回の作品の制作について
運動したいときや自然に触れたいとき、四季を感じたいときによく大阪城公園を訪れるというサンレモさん。公園と直結したこの駅で見る風景と自身の気持ちを伝えるべく、最初から“色”を意識していたという。
「普段、ラフ案を描くときは線画を仕上げてから着彩するのですが、今回は自分のなかで四季や自然を楽しむワクワク感が伝わる色合いにしたかったので、線画と着彩を同時に進めました」
そうしてこの2点のラフが生まれた。
明快な色のイメージにもとづいて本番も制作した。2番目のラフの構成要素が本番でもほぼ活かされている。右端は背景の着彩工程。本番では人物に隠されている遊歩道の先にまばゆい光が配されているのが印象的だ。
「未来といってもクールで機械的なものというよりは、ポップで自然と馴染むモチーフ、未来の大阪城公園にあったら楽しそうだなあと思うものを描きました。お気に入りは駅から大阪城公園を案内してくれる空飛ぶ乗り物です!」
■京橋駅/くまおり純「方向音痴でもたどり着ける駅」
生き物、食べ物、風景、少年少女などを描くのが好きというくまおり純さんは京都出身のイラストレーター。森見登美彦さんの小説『ペンギン・ハイウェイ』など、書籍の装画を中心に幅広く活躍している。
「私自身が方向音痴でよく目的地に辿り着けないので、いつか遠くからでも駅や建物の位置がわかるようになればいいな……と思って描きました」
https://twitter.com/J_KMOR
●今回の作品の制作について
ラフから完成までの工程がこちら。薄緑を基調とした背景に、オレンジがアクセントとなっている。背景に点在するリングは、駅名やビルの名前を際立たせるための未来のサイネージだ。
「特別な工程はなく、ひたすら上塗りで描き進めています」
「街並みや建造物のデザインによって未来感を描き出すのが難しく、全体の雰囲気で感じ取ってもらえるよう心がけました」
■桜ノ宮駅/竹中「桜と川と格式高い雰囲気は変わらないで」
2005年よりイラストレーターとして国内外問わず活躍している竹中さん。その絵は「エラリー・クイーン新訳国名シリーズ」(KADOKAWA)の表紙や、GACKT恋愛シミュレーションアプリ『P.S. I LOVE U GACKT』のキャラクターなどで見ることができる。美しく品のある人物を描くのが好きだそう。
「桜ノ宮駅は名前の通り、桜がすごく多くとても格式高い上品な街なので、それをぜひ表現したいなと思いました」
https://twitter.com/dahliartjp
●今回の作品の制作について
桜ノ宮駅を描くことになってすぐに制作したのが左端のラフ。この街の近くに住んでいた祖父母をよく訪ねていたこともあって、川と桜のイメージは竹中さんのなかに強く残っていたそう。そして真ん中が、実際に桜ノ宮の街を訪れて描いたラフ。
「散策してみると人々の上品な雰囲気や暮らし方を感じ取ることができて、イメージが固まりました。ワンちゃんの散歩をしている方もたくさんいらしたので、描きたい!と思って、いちばん多かったトイプーを入れました(笑)」
ラフ段階では「いまの桜ノ宮」を描いていたのを、本番で未来のイメージに変更。ただ、中心となる桜のイメージは初期から変わらず貫かれている。
「実際にない未来の建物を一から創造するのに苦労しました。実は背景だけでなく、女性の服装も桜をコンセプトにデザインしています」
■天満駅/松本ぼっくり「待ち受けるのは未来の希望と『いいもの』」
MVやCDのジャケ写、広告から書籍の表紙や挿絵など幅広く描く松本ぼっくりさん。今回はキャラ単体だが、ストーリー性を感じさせる男女の絵もお得意で、マンガも手がけている。
「この作品は、『昔からあるものと新しいものが混在した未来』をイメージして描きました」
https://twitter.com/bo33333
●今回の作品の制作について
制作に先駆けて、天満駅周辺を散策した松本ぼっくりさん。駅から続く日本一長い天神筋商店街の賑わいと、訪れる人々の多様さに終始ウキウキ過ごし、「コロナウイルスがなくなり、天神橋筋商店街にたくさんの笑顔が戻ってきますように」という垂れ幕を見て、イメージが固まったそう。そうして描いたミニラフとラフがこちら。
「男の子が見ているものと商店街の奥の光はこれからの希望を表しており、また『いいものが見つかる街』というメッセージも込めました」
ミニラフから構図を決めると着彩ラフを制作。
「商店街のイメージから、明るい色を使いたいということも固まっていました。男の子のトップスの色はちょっと迷いました」
「この絵を見てくださった方が楽しい気持ちになってくれたらうれしいなと思います」
未来の大阪環状線駅がつながった!そしてアートは駅や電車でも!
これで、大阪駅からグルッと回って天満駅まで19人のアーティストたちが描いた未来の19駅がつながった。ド派手で明るいタッチあり、ストリート感覚あふれる3Dイラストあり、海外のカートゥーン風あり、ファンシーでキラキラした世界観ありと、多様な表現でワクワクするような未来の姿が発信されてきた。
実は、今回制作された19作品には「オレンジ色のリング」という共通のモチーフが設定されているのだ。ピアスや首輪、楽器や小物のデザインなどさまざまなかたちですべての作品に盛り込まれている。
このオレンジのリングは、アーティストたちとともに「未来の大阪環状線駅」をつないできた、「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」の「つながる」というテーマを象徴したもの。
そしてもうひとつ、2月28日から、今回制作された19作品がネットの世界を飛び出してリアルに登場している。5Gサービスが使える大阪環状線の車両ラッピングや、車両内をすべてこれらのアートで彩るADトレイン、大阪駅では大型ポスターも掲出。こちらもお近くの方はぜひ!
KDDIは今回、「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」とアーティストのコラボで未来の大阪環状線の駅のイメージをみなさんにお届けした。これからも「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」をスローガンに、お客さまの生活に身近な鉄道路線や街中を中心に5Gエリアを広げ、さまざまなパートナーとともに、ワクワクする体験価値をつくりだしていく。
※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
からの記事と詳細 ( #大阪環状線をアートでつなぐぞ 19人のアーティストが未来の駅をつないだ! - TIME&SPACE )
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