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Friday, February 11, 2022

発達障害の男性がアーティスト活動 - 新潟日報

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衣服や小物にデザインされている数式を書いた馬場日向さん(左)と母の裕子さん=長岡市豊詰町

衣服や小物にデザインされている数式を書いた馬場日向さん(左)と母の裕子さん=長岡市豊詰町

 数式を解くのが大好きで、広汎性発達障害のある新潟県長岡市の馬場日向(ひゅうが)さん(19)がアーティストとして活動している。手芸サークルを主宰する女性らが、日向さんの書いた数式をデザインしたTシャツやエコバッグを作製。13日まで市内で展示、販売する。母親の裕子さん(52)は「枠にとらわれず、自分らしく生きたい人を応援する思いを作品に込めた」と話す。

 日向さんは、多角形や円を組み合わせた図形を説明する数式や、筆算で平方根の「√」を外す「開平法」の計算を、5ミリ方眼のノートに鉛筆できれいに書くのが日課。数学の本を参考に自身で解いている。

 裕子さんによると、マイペースでこだわりが強く、コミュニケーションは苦手だ。小学5年から中学時代は不登校だった。

 絵や繊細な刺しゅうなど手先を使う作業と数学が得意で、授業を受けなくても中学のテストで高得点が取れた。夢中で数式を解くようになったのは、通信制高校2年だった一昨年ごろから。日向さんは数学が「楽しい」と静かにほほ笑む。

 卒業後の進路として就職や進学を考えていた頃、日向さんの絵や刺しゅうを市内のギャラリーに展示する機会があった。来場者から表現力や独創性をほめてもらい、好評だった。手応えを感じ、卒業した昨年春、アーティストとして活動すると親子で決めた。

 丁寧に書かれた数式も何かに生かせないかと裕子さんが考えていたところ、知人から柏崎市で手芸サークルを運営する小川結布好(ゆうこ)さんらを紹介してもらった。数式をデザインした生地で小川さんがTシャツ、エコバッグ、マスク、タオルを作った。

 昨年11月、初の展示販売会を市内で開いた。日向さんも会場に立ち、訪れた人に名刺を渡したり、問い掛けに笑顔でうなずいたりした。自らの作品を買ってもらえてありがたいと感じ、「うれしかった」と喜ぶ。

 裕子さんは子育て支援施設での仕事を辞め、今年から活動を支えている。日向さんが小学生の頃は、周囲に合わせようと無理をして親子で苦しんだ時期もあった。今は「できることに光を当て、彼の気持ちを大事にしたい」と考える。

 展示販売会は川口きずな館(川口中山)で開く。午前10時〜午後4時。作品はオンラインショップでも扱っている。アドレスはhttps://artisthyuuga.official.ec/

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