サンドラ・クネヒトにとって、料理は芸術だ。特別にバーゼルに運ばせて建てた納屋「クネヒト」で、長年に渡り多くの人々に料理を提供した経験を持つ。クネヒトは香りや味にアイデンティティーを求め、それを地域の歴史や政治と結びつけて考察する。私たちは誰なのか、なぜそうなのか、そして持続可能で平等に生きるためにはどうすべきなのか――。クネヒトはその問いに対する鍵が「食」にあると考える。サンドラ・クネヒト、1968年生まれ、バーゼル・ラント準州のブースを拠点に活動。 写真左:「My land is your land(仮訳:私の土地はあなたの土地)」2020年。撮影:エヴァ・クルツ。写真右:「Bœuf sous-vide(仮訳:真空パックの牛肉)」、2017年。撮影:カタリーナ・リューチャー
マリー・マトゥスが白黒写真に収めたのは、彼女の曾祖母の家だ。所狭しと飾り付けられた部屋の壁のあちこちには、古典絵画のレプリカが掛けられている。写真の日付は1994年になっているが、この技術的なミスは、作品の中で時間と空間の消失に関する哲学的な問いに思いを巡らすマトゥスの心を引き付ける。マリー・マトゥス、1994年トゥールーズ生まれ、バーゼルとジュネーブを拠点に活動。 「To See and to Be Seen(仮訳:見ることと見られること)」、アナログ写真、2016年撮影
ローマン・ギシンは装飾品にこだわり、日常生活にあるキャンプ的な要素に美しさを見出す。作品の多くは、下書きの段階で突然変異したオートクチュールのデザインのような印象を受ける。カイエダーティストでは、ファッション誌やインテリア誌のデザインからインスピレーションを得て、器用に手作業で作った作品と写真が対話形式で紹介されている。ローマン・ギシン、1984年メーリン生まれ、チューリヒを拠点に活動。 「Hanging out with strangers 4(仮訳:見知らぬ人との交流 4)、2019年、木材、布、接着剤、チョーク、金属、195×115×10cm
民族誌的な調査方法に触発されたというノハ・モフタールの作品は、写真、インスタレーション、オブジェなど多岐に渡る。建築空間やオブジェが、権力の様々な体現化とどのよう関わっているかを探る。カイエダーティストでは、自分が撮った写真に、どこかで見つけた写真やオブジェ、短いテキストを添えて紹介している。ノハ・モフタール、1987年ジュネーブ生まれ、チューリヒとニューヨークを拠点に活動。 左:壁枠、2016年、ルーカス・ウールマンと共同制作:「Meaning Can Only Grow out of Intimacy」、ローザンヌ。右:「Colonel Astral」、2020年
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