【ニューヨーク＝小林泰明】米アマゾン・ドット・コムが欧州連合（ＥＵ）の個人情報保護ルール「一般データ保護規則（ＧＤＰＲ）」に違反したとして、ルクセンブルクのデータ保護当局は同社に７億４６００万ユーロ（約９７０億円）の制裁金を科す決定を出した。欧米メディアによると、ＧＤＰＲに基づく制裁金額では２０１９年にグーグルが科された５０００万ユーロを上回り、過去最大となる。
アマゾンが７月３０日に開示した資料や声明によると、決定は同１６日付。同社は具体的な違反内容に関して説明していないものの、「顧客に関連のある広告を表示する方法」と言及し、当局から広告が問題視されていることを示唆した。声明では「決定には全く同意できない」と強調し、争う姿勢を示している。アマゾンはルクセンブルクに欧州本社がある。ＥＵが１８年に導入したＧＤＰＲは、企業に顧客情報の厳格な管理を求めており、世界で最も厳しい個人情報保護ルールとされる。
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