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Saturday, March 27, 2021

週刊地震情報 2021.3.28 28日(日)八丈島東方沖でM5.8 関東広域で揺れを感じる - ウェザーニュース

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2021/03/28 11:05 ウェザーニュース

この1週間で、国内で観測された地震回数は、宮城県沖の地震があった前週に比べると大幅に減少しました。福島県沖~宮城県沖にかけて地震の多い状況は続いています。震度3以上の地震は1回発生しています。(3月22日~28日10時の集計)

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八丈島東方沖の地震

28日(日)9時27分頃、八丈島東方沖を震源とするマグニチュード5.8、深さ約50kmと推定される地震が発生しました。この地震で伊豆諸島の三宅村や八丈町、千葉県館山市などで最大震度3、東京都や神奈川県、埼玉県にかけての広い範囲で震度2の揺れを観測しました。

防災科学技術研究所による速報解析では、北北西ー南南東方向の圧力軸を持つ逆断層型で、やや横ずれ成分を含むメカニズムとなっています。

八丈島東方沖は太平洋プレートがフィリピン海プレートに沈み込んでいる境界に近く、しばしば大きな地震が発生します。最近では今回の震源よりも少し南側で、2017年11月にマグニチュード6.0の地震がありました。1972年には今回と比較的近い領域でマグニチュード7.2の大きな地震が発生し、八丈島で震度6(当時の階級)、東京都千代田区など関東南部の広範囲で震度4の強い揺れに見舞われています。

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気象庁は14日(日)1時過ぎに会見を行い、今回の地震は2011年3月の超巨大地震の震源域で発生しており、余震と考えられると述べました。2011年以降に東北の沖でマグニチュード7以上の地震はたびたび発生しており、2011年4月には宮城県沖でマグニチュード7.2の今回と似たタイプの地震が起きています。2016年11月の福島県沖の地震は深さがやや浅く、別タイプの地震です。

また、長周期地震動と呼ばれる波長の長い揺れも広範囲で観測され、福島県中通りでは最も強い「階級4」となりました。「階級4」ではビルなどの建物の中で、「立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされる。」状況が想定されています。

14日(日)10時時点で余震活動はそれほど活発ではなく、震度3の観測はマグニチュード7.3の地震の発生から28分後と43分後の2回のみです。ただ、地震発生から1週間程度は強い揺れに見舞われる可能性がありますので、室内の片付けなどを行う場合は、揺れた時すぐに安全を確保できるようにしてください。

また、急な斜面では土砂災害、積雪の多い地域では雪崩にも注意が必要です。

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宮古島北西沖の地震

27日(土)7時02分頃、宮古島北西沖を震源とするマグニチュード6.2、深さ約150kmと推定される地震が発生しました。この地震では那覇市や石垣市、宮古島市など南西諸島の広い範囲で震度2を観測しています。

地震の規模はマグニチュード6超と大きかったものの、深さ約150kmのいわゆる深発地震だっため、最大震度は2に留まりました。宮古島北西沖で発生する地震には、「沖縄トラフ」と呼ばれる海底の窪んだ領域で発生する比較的浅い地震と、沈み込んでいるフィリピン海プレートと陸地のプレート境界付近で発生する深い地震があり、今回は後者に当たります。

マグニチュード5クラスの地震は比較的多く、最近では2019年7月に発生していますが、マグニチュード6クラスは一気に減少し、1961年12月に発生したマグニチュード6.2、深さ約258kmの地震以来です。

震源が深く揺れが伝わりにくいとは言え、今回の震源から少し北東に離れた沖縄本島北西沖では2011年にマグニチュード7.0の深発地震が発生して、多くの地点で震度4を観測した事例もあり、油断は出来ません。

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異常震域とは?

震源の浅い地震では震央から同心円状に揺れの強い地域が分布することが多いものの、深発地震では地震波が伝わりやすい太平洋プレートに沿って遠方の地域に揺れが伝わる「異常震域」と呼ばれる震度分布となることがあります。

太平洋プレートが深く沈み込んでいる場所では同様の深発地震がしばしば起き、数年に一度マグニチュード6以上の規模の地震も発生します。一方、一度の地震での余震がほとんどないことも特徴です。

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震はありませんでした。最も大きなものが、宮古島北西沖の地震です。(USGSの解析ではマグニチュード5.9)

注目の地震はカリブ海・グアドループの北北東沖で発生した地震です。日本時間の26日(金)にマグニチュード5.8、深さ19kmの地震が発生しました。メカニズムは西南西ー東北東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

カリブ海東部のグアドループやドミニカなどの近海はカリブプレートと北米プレート、南米プレートの境界に近く、時々大きな地震が発生します。震源が浅いタイプと深いタイプがあり、2007年には深さ156kmでマグニチュード7.4が発生、浅いタイプでも少し遡った1974年にマグニチュード7.4の記録があります。

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アイスランド火山噴火の様子(現地時間20日)

2月下旬から地震活動が活発になっていたアイスランド・レイキャネス半島で、日本時間の20日(土)早朝に火山噴火が始まりました。アイスランド気象局は航空機向けの警戒レベルを示すカラーコードを、最も警戒が必要な赤に引き上げたものの、火山灰などの噴出が見られないため、オレンジに1ランクダウンさせています。

現段階では溶岩流が中心の噴火活動で、流出している範囲は限定的です。人口密集地からは離れているため、すぐに大きな影響を及ぼすことはないと見られています。

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※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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