2021/02/07 10:36 ウェザーニュース
この1週間で、国内で観測された地震回数は前週とほぼ同じ水準です。震度3以上の地震は4回発生しました。全体としては関東から東北で多いものの、北海道道北や紀伊水道周辺の地震も目立ちます。(2月1日~7日10時の集計)
日光周辺ではマグニチュード5前後の浅い地震が比較的頻繁に起きており、最大震度4以上の地震に限定しても、2019年12月や2018年10月に発生しています。今回の震源から少し北では、2013年にマグニチュード6.3の規模の大きな地震が起きて、日光市で震度5強、新潟県や福島県から埼玉県にかけての広い範囲で震度3の揺れに見舞われました。
日光周辺では内ノ籠断層(うちのこもり)が知られていますが、過去の詳しい活動履歴はわかっておらず、政府の地震調査推進本部による地震発生確率の算出は行われていません。
徳島県北部を震源とする地震はそれほど多くはなく、震度3以上を観測するのは2017年1月以来4年ぶりです。中央構造線に近い領域の深さ40~50kmほどの地震と、それより少し南側の深さ10km未満の地震が大半で、今回の地震は後者にあたります。
徳島県で大きな被害を及ぼす地震は南海トラフによる巨大地震が大半で、県内が震源となった地震で知られているものは1955年に徳島県南部で発生したマグニチュード6.4の地震くらいです。
太平洋プレートが深く沈み込んでいる場所では同様の深発地震がしばしば起き、数年に一度マグニチュード6以上の規模の地震も発生します。一方、一度の地震での余震がほとんどないことも特徴です。
日本時間の3日(水)14時過ぎに南米・チリの沖の太平洋を震源とするマグニチュード6.7の地震が発生しました。深さは10kmと浅かったものの、震央が陸地から遠く離れているため揺れによる影響は起きていません。また、メカニズムが横ずれ型で、津波の発生もありませんでした。
チリ沖の地震と言えば、プレートの沈み込みに伴う沿岸部の巨大地震が知られていますが、今回の地震は全く別のタイプです。チリ海嶺と呼ばれるナスカプレートと南極プレートの境界付近に見られる、「トランスフォーム断層」に伴う地震と見られます。
「トランスフォーム断層」はプレート同士が離れ合う海嶺周辺に発達し、横ずれ型の地震を引き起こします。規模が大きな場合でも津波を伴わないことが多く、チリ沿岸の地震との大きな違いです。
この付近は南極プレートとスコシアプレートと呼ばれる小さなプレートの境界に当たり、時々大きな地震が発生します。去年11月にマグニチュード6.0の地震が起きており、1971年にはマグニチュード7.0の記録が残っています。
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
からの記事と詳細 ( 週刊地震情報 2021.2.7 2日(火)栃木・日光で震度4の地震 浅い地震の多い領域 - ウェザーニュース )
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