2020/12/13 10:11 ウェザーニュース
この1週間で、国内で観測された地震回数は前週と変わらない水準です。震度3以上の地震は2回発生し、青森県では震度5弱を観測しています。地震回数は関東から北日本の太平洋側で多くなりました。(12月7日~12月13日10時の集計)
この地震では地震波の検知から15.2秒後に、青森県三八上北地方で震度5弱程度の揺れが予想されたことから、緊急地震速報(警報)が発表されています。気象庁による解析では、東西方向に圧力軸を持つ、逆断層型のメカニズムです。
青森県内で震度5弱以上の揺れとなったのは、2019年12月19日に青森県東方沖の地震で、今回と同じ階上町で震度5弱を観測して以来です。今年、日本で観測した震度5弱以上の地震は、11月22日の茨城県沖の地震以来、5回目となります。
岩手県沖から青森県東方沖にかけては、2011年3月11日の東日本大震災以降、地震活動が活発になっているエリアのひとつです。2015年2月17日には今回とほぼ同じ震央で、マグニチュード5.7の地震が発生し、青森県階上町で震度5強、岩手県普代村で震度5弱を観測しました。
気象庁による震央地名では「鹿児島県薩摩地方」の領域に入るものの、実際の震央は熊本県水俣市の沖合の八代海と見られます。今回の震央は熊本県から伸びる日奈久断層帯の「八代海区間」にあたる領域です。
日奈久断層帯は、熊本県内で布田川断層帯と隣接しており、2016年の熊本地震の際に一部が活動したと考えられています。日奈久断層帯は大きく、「高野ー白幡区間」、「日奈久区間」、「八代海区間」に分けられます。政府の地震調査推進本部は、今回地震があった所に近い「八代海区間」では、マグニチュード7.3程度の地震が30年以内に0~16%の確率で発生するとしています。熊本地震の活動は低調になっているものの、日奈久断層帯での地震は気にしておく必要がありそうです。
今回の地震は、千島海溝から北西に向かって沈み込む太平洋プレートの深部で発生した地震とみられます。
太平洋プレートが深く沈み込んでいる場所では同様の深発地震がしばしば起き、数年に一度マグニチュード6以上の規模の地震も発生します。一方、一度の地震での余震がほとんどないことも特徴です。
前述した2013年にオホーツク海で発生したマグニチュード8.3の地震では、最大震度こそ3に留まったものの、震度1以上の揺れは九州まで到達しました。深発地震でも規模が大きくなると揺れの影響が出てきますので、油断が出来ません。
この地震では震源に近い台湾の北部を中心に、現地の震度階級で震度4に相当する揺れがありました。日本でも与那国島や石垣島などで震度2の揺れを観測しています。地震の規模は大きかったものの、深さが約70kmとやや深かったこともあり、幸い大被害を及ぼすような揺れにはなりませんでした。
台湾の震度階級は去年まで0~7までの8階級だったものが、今年2020年から日本と同じように震度5弱、5強、6弱、6強を分けた10階級に変更されました。今回の地震は今年になってから最も規模が大きなものでしたが、最大震度は4に留まり、新しい震度階級で新設された震度5弱以上に相当する揺れは観測されていません。
今回の震源はアナトリアプレートの西側の領域にあたり、南北に引っ張られる動きをしていると考えられています。地震のメカニズムは南北方向に張力軸を持つ正断層型と解析され、考えられている動きと調和的です。2017年に同じトルコ西岸で発生したマグニチュード6.6の地震も正断層型と解析されています。
マグニチュード5を超えるような余震が発生しており、救出・復旧活動への影響やダメージを受けた建物の新たな倒壊などが心配されます。
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
からの記事と詳細 ( 週刊地震情報 2020.12.13 12日(土)青森県階上町で震度5弱 全国で今年5回目 - ウェザーニュース )
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