2020/11/29 10:49 ウェザーニュース
この1週間で、国内で観測された地震回数は前週とほぼ同じです。震度3以上の地震は1回発生。集計期間外の22日(日)午後には茨城県で震度5弱の地震が起きました。東日本大震災の余震域である、東北から関東の太平洋側で地震の発生が目立ちます。(11月23日~11月29日10時の集計)
茨城県沖は太平洋プレートが潜り込んでいる深さを中心に地震が多く発生し、最近では2002年2月にほぼ同じ震源で同じマグニチュード5.7の地震、2000年7月にはマグニチュード6.4の地震が起きました。地震のメカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、この領域で多く見られるタイプです。
茨城県沖を含む東北~関東の沖合は、2011年に発生した東日本大震災の発生後の余震と見られる活動が継続しています。気象庁によると、余震域で発生したマグニチュード4.0以上の地震回数は、2011年3月11日の本震発生前の平均に比べると依然として多くなっています。
なお、気象庁では揺れが震度1に満たなかった地震に関しても、観測されたものについてはHP上で公表しており、日本で発生している詳細な地震の状況を知ることが出来ます。
今回は地震波の検知から約11秒後に茨城県北部で震度5弱以上の揺れの可能性があるとして、情報を発表。実際に茨城県北部の東海村で震度5弱を観測しています。
この地震は南極プレートとオーストラリアプレートの境界付近で発生しました。南極プレートと他のプレートの境界は沈み込んでいる領域がなく、今回の震源はオーストラリアプレートとの境界に卓越しているトランスフォーム断層で起きたと見られます。地震のメカニズムは横ずれ型で、トランスフォーム断層で多く発生するパターンです。
プレートが沈むこむ領域に比べると巨大地震は発生しにくいものの、今回の震源のやや南極よりの海底では、1998年にマグニチュード8.1が起きた記録が残っています。
今回の震源はアナトリアプレートの西側の領域にあたり、南北に引っ張られる動きをしていると考えられています。地震のメカニズムは南北方向に張力軸を持つ正断層型と解析され、考えられている動きと調和的です。2017年に同じトルコ西岸で発生したマグニチュード6.6の地震も正断層型と解析されています。
マグニチュード5を超えるような余震が発生しており、救出・復旧活動への影響やダメージを受けた建物の新たな倒壊などが心配されます。
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
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November 29, 2020 at 08:49AM
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週刊地震情報 2020.11.29 22日(日)に茨城県で震度5弱 国内で震度5弱以上は今年4回目 - ウェザーニュース
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