
廃校巡りのとりこになった人がいる。福島市で不動産仲介業を営む渡辺健一さん(61)。木造建築物の美しさに加え、「時代の移り変わりや地方の過疎を実感できる」という。始めてから4年間で県内約600の小学校を訪れ、独自の「物件情報」にまとめている。
2013年11月、昭和村の旧喰丸(くいまる)小学校の木造校舎を訪れた。1937(昭和12)年に建てられ、敷地には樹齢100年のイチョウが立っていた。ノスタルジックな校舎や周りの雰囲気に魅了され、「心に火がついた」と振り返る。
一時は解体の計画もあった校舎は、映画のロケ地として使われたことなどをきっかけに保存を求める声が上がり、いまは観光施設として活用されている。
渡辺さんは二本松市出身。東京の大学を卒業後、県内に戻り、住宅メーカーに就職。約2年前から福島市で不動産仲介業を営んでいる。通った二本松市の大平小の木造校舎は卒業と同時に、鉄筋コンクリートに変わった。「潜在的に木造校舎への愛着があったのかもしれない」
調べてみると、会津地方などには冬場だけの季節分校や、石炭や木材を産出するため、険しい山奥で暮らす家族の子ども向けの分校などが点在していた。
だが、昭和30年代以降、少子化や産業構造の転換で統合や廃校が相次いだ。多くは取り壊されて更地になり、残っていても喰丸小のようには活用されていないことも知った。
「見られるのは今のうち」と思い、16年から廃校巡りを始めた。地図に載っていないところも多く、近くの住民に聞き込みをして場所を特定することも。道がなくなっていれば長靴を借りて沢を登ったり、アップダウンのある坂道を片道40分ほど歩いたりもした。
住所や廃校年など盛り込んだ「廃校ファイル」は仕事柄、まるで物件情報のようだ。現地で撮った写真や教えてもらったエピソードも添えている。
残りの西会津町の24校と檜枝岐村の2校は「相当な山奥。道なき道をどこまで行かれるか」。前途は多難だが、「当時の子どもたちの通学の様子や学校生活を想像するのは楽しい。今後は集めたデータを使い、考察を深めたい」と話している。(力丸祥子)
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September 08, 2020 at 12:10PM
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廃校巡り600校 独自にまとめ、まるで「物件情報」 - 朝日新聞デジタル
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