14年ソチ、18年平昌オリンピック(五輪)2連覇王者で、昨夏プロ転向した羽生結弦さん(28)のスケーター史上初となる東京ドーム単独アイスショーが行われた。

40分間の整氷の後、第2部が始まる。幻想的だった前半から一転、ロックスターとなって広い広いドームを盛り上げた。

6曲目は「レット・ミー・エンターテイン・ユー」だ。コロナ禍から実戦復帰した20年の全日本選手権で舞ったナンバー。暗い世相を明るく、灯をともしたいと演じたアップテンポの曲を用意していた。

白を基調としたエキシビション版の衣装で3回転ループ、3回転フリップ、代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)。ハイキックやエレキギター音に合わせて振り付け、ハイキックを決めた後は両膝で滑ってフィニッシュ。ネオン調の映像をバックに、観客席を彩ったペンライトを力に、場内を熱くした。

続けて7曲目はado「阿修羅ちゃん」。赤いシャツに青いネクタイ。「アンダスタン!」の歌詞を口ずさみ、スタンドをあおり、時にはリンク脇を囲むダンサーとシンクロ。氷上に大胆にあおむけになり、アーティスト顔負けのダンス、小刻みなステップで進化を見せつけた。